芹沢亀吉
2024-09-07 01:06:07
257331文字
Public キングギドラ
 

巨神聖戦記

2020年6月11日にTwitterに投稿した暴虐な軍国主義者、楠木武が恥をかく物語の通算11話目の加筆修正版をPrivatter+に投稿。キングギドラが主人公を担いゴジラ、モスラ、ラドンも大活躍。残忍描写濃い目なので閲覧注意。菊タブー?何それ?


 一ノ瀬はすすり泣くアイリーンが身の危険を感じてここに来たとすぐにわかった。ニュース映像を観た時ふと感じた悪い予感は残念ながら的中したのだ。在日外国人に対し嫌なら日本から出て行けと言い放つ考えの浅い輩も少なくなく、自分の学級のいじめを放置し被害者に向かって嫌なら転校しろと言い放つ無責任教師と何も変わらない。

 国会議事堂内の衆議院本会議場では与野党の討論が行われている。

「総理、我が国の原発もゴジラに襲撃される危険性を鑑みるべきと思われますがいかがでしょう。」

「中国や韓国の原発と違い汚染水対策が万全な我が国の原発がゴジラの標的になることは20000%あり得ません。」

「では何故汚染水に関する文書が全て黒塗りなのですか?以前総理は震災による原発の全電源喪失はあり得ないと答弁されましたが、実際はあの震災で福島第一原発の全電源が喪失しました。憶測だけでゴジラの標的にならないと断じるのは少々乱暴です。」

「うるさいよ!君!森羅万象を担当している私が日本の原発はゴジラの標的にならないと言ったらならないんだ!」

 門長は野党議員の指摘が図星過ぎて狼狽え、言うに事欠いて自分自身が森羅万象を担当していると放言した。毎度のことながら相手を指差しながら逆上と門長の振る舞いは無礼千万だ。日本国首相といっても自然界からすればサル目ヒト科の一生物に過ぎず森羅万象を担当出来る筈無いのは明白とはいえ、人類こそ地球の支配者と自惚れる門長はついついそう口にした。

 その頃沖縄では自衛隊が大暴れ。民間人を中国の工作員と決めつけ連行するのは当たり前、しかも連行時に暴力を振るうクズ自衛官も少なくない。この自衛隊の暴走は政府与党側の候補者を落選させる等悪政への抵抗姿勢を示し続ける沖縄を逆恨みする日本政府の意向に基づき、警察も自衛官による暴行を見て見ぬフリし自衛隊に抗議する人達を逮捕する有様だ。

 そんな中、恩納村の万座毛にて神獣キングシーサーが覚醒した。この神獣は沖縄の聖獣シーサーが2本足で立ちあがったような姿をしており身長100m、体重50000tという巨体にも拘らず機敏に動き、走る速度は何と時速500kmに達する。日本政府の圧政に耐えかねた地元の人達が唄う「美童ミヤラビの祈り」がこの神獣を覚醒させたのである。

 金星人の支援を得た自衛隊が在日アメリカ軍を駆逐したことにより、沖縄の人達はアメリカ軍占領時に銃剣とブルドーザーにより奪われた土地が戻ってくると喜んだ。しかし自衛隊は土地を返さず居座った上乱暴狼藉を働いたため当然ながら沖縄の人達は怒り心頭。

「何だ、あの化け物は!?撃て!射殺しろ!」

「宮田国臣先生が仰っていたように日本は世界から愛される偉大な国だ!その偉大な国に牙を剥くあの化け物を許すな!」

 戦時中の国定教科書にも「日本ハ世界ニ輝ク偉大ナ国」などと記述されていたとはいえ、その「偉大ナ国」が欧米から植民地を横取りするため侵略戦争を始めた挙句原爆を2発落とされ惨敗したのは誰もがご存知であろう。自分の住む国を凄いと持ち上げるのは陳腐な自己陶酔に過ぎない。怪しげなTシャツをぼったくり価格販売等悪徳商法の常習犯宮田を幹部自衛官育成の講師に招く防衛省も大概だが。

 金星人と共謀し在日アメリカ軍基地を制圧した自衛隊は在日アメリカ軍の分も沖縄の人達を迫害し続けているのだから、沖縄の守護神、キングシーサーに敵視されて当然だ。宮田の戯言を真に受け日本と自分を混同している自衛官共は本気で神獣を倒せると思い込み、疾走し嘉手納基地を破壊するキングシーサーに喧嘩を売り次々返り討ちに遭っていく。

「畜生!眉間なんか撃ってやるものか!股間をぶっ飛ばしてやる!」

 全身血まみれの陸上自衛官が某アクション映画の悪役の断末魔の如く怒鳴ると、間髪入れずにキングシーサーが蹴飛ばした攻撃ヘリAH-64Dのローターブレードにより首を切断されたため本当に断末魔となった。沖縄に対する卑劣かつ執拗な迫害を楽しむ自衛隊は悪役どころか邪悪そのものだが。

「おい嘘だろ!?あの化け物、自衛隊を全滅させやがったぞ!逃げろ!」