芹沢亀吉
2024-09-07 01:06:07
257331文字
Public キングギドラ
 

巨神聖戦記

2020年6月11日にTwitterに投稿した暴虐な軍国主義者、楠木武が恥をかく物語の通算11話目の加筆修正版をPrivatter+に投稿。キングギドラが主人公を担いゴジラ、モスラ、ラドンも大活躍。残忍描写濃い目なので閲覧注意。菊タブー?何それ?


「金星人共の科学技術なら朕を不老不死にすることも可能であろう。そうなれば朕は永遠に君臨し続けられる。万々歳だ。」

 この時義仁の目に強い殺意が宿ったものの、夕食に夢中の清仁は実弟から向けられている殺意に気付いていない様子。

「失礼、気分が悪くなったのでお手洗いに行ってきます。」

 義仁はトイレに向かいながらろくでもないことを考えていた。

「あの現人神気取りの弟がルクス様に内密の話があると言っておりますが、いかが致しましょう?」

 義仁からの緊急連絡にヨヴェルはかなり迷惑げな表情だ。

「今すぐ私の端末に回線を繋いで欲しい。直接話す。」

「かしこまりました。正直私はあの弟にも良い印象がありません。報道陣の前で紳士ぶっていても傲慢で粗暴な本性が見え透いていて感じが悪いといいますか、とにかく皇族なんてのはどいつもこいつもろくでなしですよ。」

 ホシェルが胸ポケットから小型端末を取り出すと、義仁の上半身を模した小型の立体映像が浮かび上がる。ちなみに義仁はトイレの個室に籠りスマートフォンの遠隔会議用アプリを使用中。

「先日は本当に驚いたよ。ベルトのボタン一つで皇居と宮内庁を行ったり来たり、いやはや、あの時は言葉が出てこなかった。金星人が大昔にこの地球に来ていたことだけでも十分驚いたけど。そうそう、秋の園遊会への出席を辞退するんだって?門長君から聞いたよ。君達の多大な支援は十分出席に値する素晴らしいものなんだけど、金星人って謙虚なんだね。感心したよ。」

 薄ら笑いを浮かべながら駄弁にかまける義仁に対し、ホシェルは直球でこう言った。

「お兄様を、即ち陛下を病死か事故死に見せかけて始末する方法を教えてほしいというご相談でしょうか?」

 義仁の薄汚い本心などホシェルは最初からお見通し。

「な、な、な、何てことを言うんだ貴様!おっ、俺がそんな無礼で非道な人間に見えるのか!?ああ!」

 激昂し両手で持つスマートフォンに向かって怒鳴り散らす、義仁のこの狼狽はホシェルの指摘が図星であることを克明に物語る。ところで前述したようにここはトイレの個室なのだが。

「おやおや、違いましたか。これは大変失礼致しました。」

「当たり前じゃないか!金星人は礼節や常識を知らんのか!?」

「では一体どのようなご用件でしょうか?お口元に肉汁が付着していることから殿下はお食事の直後、あるいはお食事中に席を立たれたものとお見受け致します。そして緊急回線をご使用なさる程急を要するご相談ということでしょう。さあご用件をどうぞ、殿下。」

 義仁は言葉を詰まらせた。いきなりホシェルに本心を言い当てられ、頭の中が真っ白なのだ。

「もういい!もういい!もういい!貴様ら金星人にはもう何も頼まん!」

 一方的に通話を終えトイレから出てきた義仁は偶然そこにいた侍従をギロリと睨む。

「殿下、顔色がすぐれないようですが、お加減はいかがでしょうか?」

「黙れ!卑しい平民の分際で聖なる血統を有するこの俺に気安く話しかけるな!とっとと消え失せろ!」