2020年6月11日にTwitterに投稿した暴虐な軍国主義者、楠木武が恥をかく物語の通算11話目の加筆修正版をPrivatter+に投稿。キングギドラが主人公を担いゴジラ、モスラ、ラドンも大活躍。残忍描写濃い目なので閲覧注意。菊タブー?何それ?
数億年に渡るミレニアンとの因縁を漸く断ち切ったとはいえ、メルカバーもといキングギドラは心中穏やかではない。APEX社はこちらで片付けると伝えたことによりゴジラはAPEX本社を襲わず待っていてくれたとはいえ、それが結果的にイスラエル軍の核兵器を温存しオルガの強大化に繋がったからだ。たとえオルガを葬っても自責の念は消えてはくれない。
そもそもメルカバー自体が大量破壊兵器に他ならず、巨大UFOの残骸を加工し部品が製造された際には多大なエネルギー資源を浪費し地球環境を圧迫している。DNAコンピュ-ターに組み込まれたことにより会得したハッキング能力も兵器としての機能故、ミレニアンの念動力に基づくオルガのハッキング能力とは全くの別物。
突然ロケットブースターを噴射し大気圏外に出たメルカバーがそのまま大爆発した。メルカバーの最期を画面越しに観て黙って頷いたあたり、この大量破壊兵器を跡形も無く消し去り残骸の兵器利用を断じて許さない、後は本体に任せるというキングギドラの意思をジョナは正しく理解している。メルカバーの自爆に巻き込まれAPEX社の人工衛星が粉々になり、ジョナの目の前の映像がプツンと消えた。
ところでインドラがメルカバーやオルガと対決した場合どうなっただろうか。何のことは無い、メルカバーないしオルガに制御を奪われプラズマ原子炉を自爆させられるだけだ。ちなみにヨヴェルはAPEX社のメルカバー製造を早くから察知していたにも拘らず所詮はインドラの劣化版と侮り放置していた。メルカバーもオルガも消滅した今ヨヴェルがその認識の誤りに気付く機会は失われたが。
それではいよいよ大詰めを迎えたキングギドラ本体の戦いを見ていこう。
「また機能停止か!画面が真っ暗で何も見えん!ル、ルクス陛下、機能復旧まで今しばらくお待ちを。」
「ヨヴェルさん、少し落ち着きましょうか。おや、もう機能が復旧したようですよ。VENUSは良い仕事してくれますねぇ。」
インドラはキングギドラ帰還時に拡散された電磁パルスにより機能停止したとはいえ、復旧まで1分もかかっていない。VENUSの作業の速さは相変わらずだ。機能復旧に伴い飛行を開始したインドラの機内ではキングギドラの姿が画面に大映しに。
「おかえりなさい。ですが貴方は目障りですので今すぐ消えてもらいます。今度は永遠に。」
画面越しにキングギドラを眺める少年ホシェルの表情は不気味なほど涼しげ。このクローン少年は赤子だった頃幾度となくヨヴェルに脳を弄られ恐怖、悲しみ、そして怒りを全く感じない。キングギドラの帰還を知り一瞬絶叫しかけたヨヴェルも即座に落ち着きを取り戻し、7年前の手術により少年ホシェルから負の感情を抹消したのは正解だったと内心ほくそ笑む。
「オッケーVENUS、時空砲を発射しろ!今すぐにだ!偉大なるルクス陛下の天下を脅かすあの忌々しい暴悪龍を今度こそ完全に消し去れ!他の巨神共もあの裏切り者もまとめて消し去るのだ!やれぇ!」
インドラの腹部砲台から時空砲、即ち不可視の荷電粒子が発射されたものの、キングギドラの各首が一斉に引力光線を吐きその荷電粒子を消滅させ時空の穴出現を阻んだ。聴覚も嗅覚も使えない異空間にて第六感を鍛えたキングギドラは不可視の荷電粒子を正確に狙い撃ち出来る。一方インドラはたった今攻撃用エネルギーを使い果たし宙に浮いている点以外は置物と同じ。
時空砲をかき消した引力光線3発がインドラを包み込み、人工ダイヤモンドコーティングを溶かしながらみるみるうちに機体全体を蝕んでいく。インドラの機内では火花が至る所から噴出し、最早敗死不可避だと悟ったヨヴェルは愕然としている。
「もう何をやっても無駄だ!あの暴悪龍を止めることは出来ん!」
恐怖という感情自体が無い少年ホシェルは敗死不可避という状況にも拘らず涼しげな表情を崩さない。
「機体損傷個所多数、修復不可能です。当機はこれから消滅します。私、VENUSの案内もこれにて終了致します。」
「なるほど、消滅するのはあの暴悪龍ではなく我々ですか。それでは皆様、ごきげんよう、さようなら。」
直後に少年ホシェル一行共々インドラは光の粒子と化し消滅した。金星帝国の科学技術の粋を集めた超兵器も消滅する時は呆気無い。結局インドラはゴジラの模造品に過ぎず、その模造品に本物のゴジラを倒したキングギドラの打倒は余りにも荷が重過ぎた。

モスラ並びにラドンが見守る中、各首が吐く引力光線によりインドラの機体を跡形もなく消滅させたキングギドラ。先程東京を舞台にインドラとの激闘を繰り広げた際の引力光線がインドラの機体を一時的に機能停止させる程度の威力だったのを踏まえると、威力の飛躍的上昇が見て取れる。
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