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芹沢亀吉
2024-09-04 01:16:26
143708文字
Public
菊タブー
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108と108
暴虐なナルシストかつ軍国主義者な楠木武が恥をかく物語の通算108話目。仏教において人間一人が持つ煩悩の数は108とされ今回はその108に焦点を当ててみた。いつも通り特盛の残忍描写に加え今回は性描写も色濃く、18歳未満の方が読むのはお勧め出来ない。
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「我々の母艦にようこそ。我々の星の名称は地球人には発音出来ない。X星人とでも呼んで頂きたい。」
見たところこの坊主頭の男がX星人の司令官のようだ。坊主頭の男の周囲には側近と思しき男女数人が並び、坊主頭の男共々黒コートを着込み細長い黒サングラスをかけ両目を覆う。
清仁らしき者はサングラスを外したX星人司令官の右隣に立ち、未だ状況を把握出来ず困惑顔の楠木らにこう語りかけた。
「彼らは窮地の私を救ってくれたばかりか、ムートーやラドンをはじめ巨神達も追い払ってくれました。私達地球人に対しとても友好的です。敵意などありません。ご覧の通り外見も我々地球人と同じですし、我々の言葉も通じます。楠木さん、広池さん、彼らと協力してこそ私達地球人は新たな一歩を踏み出せる、そう思いませんか?」
清仁らしき者の一人称は「私」、これは清仁本人が公の場にて使う一人称と同じ。清仁本人が現人神として君臨したい野望を抱き続け、公の場以外では「朕」の一人称を好んで使っていたのは前述の通り。
「え、X星人さんだったかな?私は日本国首相の広池一雄と申します。陛下をお救い下さったばかりか巨神達まで撃退して下さり何とお礼を申し上げればいいのか。」
しどろもどろに話す広池に対し司令官はこう言った。
「礼には及びません。貴方達の信頼を得るため何が出来るかを示したに過ぎませんので。それよりも今地球に深刻な危機が迫っております。だからこそ我々がこうして駆け付けたのです。」
司令官が両掌を向けると天井全体が発光し、太陽系に、そして地球に向け移動中の巨大な天体の立体映像を映し出す。
「これぞ今現在地球に迫る危機、直径は地球の約4分の3ながら地球の約6000倍の質量を持つ妖星ゴラス!我々の科学力によりこの天体が何時地球に衝突するのか、地球のどの部分に衝突するのかは既に解析済みです。その地点に地球上全ての軍事力を集約し総力を以て攻撃すれば妖星ゴラスと雖もひとたまりもありますまい。」
清仁らしき者ら3人が司令官への挨拶を終え退出すると、先程からサングラス越しに楠木を睨んでいた筆頭参謀が舌打ちした。
「あの口髭男、我々の船に入る前は素っ裸になってあんなに偉そうに怒鳴り散らしていたのに、入った途端に縮こまり小声さえ出さなくなる、実に底の浅い男です。ああいう愚劣な者共の機嫌を取るのは正直疲れます。我々の軍事力ならあんな連中など。」
途端に司令官が声を荒げ、血気にはやる筆頭参謀を叱り飛ばす。
「早まるな!計画はまだ始まったばかりだ!今ここで強行策に出れば無用の混乱を招くのは必至!確かに我々の科学力、そして軍事力は地球人の比ではない。だが覚えておけ、力だけに頼る者はいずれそれよりも強い力に滅ぼされるということを。」
義仁は楠木の怒鳴り声により皇居全域が騒音地獄と化した際に卒倒し、つい先程意識を取り戻したばかり。母艦から戻った楠木が清仁らしき者と共に記者会見の準備を急ぐ中、広池は静養中の義仁がいる部屋に駆け込んだ。
「殿下に是非ともお聞かせしたい吉報がありまして、この広池無礼を承知で参上仕りました!あの巨大UFOに乗るX星人なる異星人達は我々地球人に極めて友好的でして、巨神達を撃退してくれたばかりかわざわざ天皇陛下をお連れ下さったのです!」
「何だと!兄は、陛下は生きていた、いやご無事だったのか!?」
そう叫ぶ義仁の表情は歓喜の色ではなく驚愕の色が目立つ。
「ええ、UFOから降りてこられた天皇陛下は至ってお健やかなご様子でして、これで光文の代は安泰です!」
嬉しそうに話す広池の左頬に義仁の拳骨が食い込み、先程楠木にぶん殴られた直後にかけた予備の眼鏡のフレームが歪む。
「でっ、殿下、いっ、一体何を!?」
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