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芹沢亀吉
2024-09-04 01:16:26
143708文字
Public
菊タブー
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108と108
暴虐なナルシストかつ軍国主義者な楠木武が恥をかく物語の通算108話目。仏教において人間一人が持つ煩悩の数は108とされ今回はその108に焦点を当ててみた。いつも通り特盛の残忍描写に加え今回は性描写も色濃く、18歳未満の方が読むのはお勧め出来ない。
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今現在大阪市内にいる巨大不明生物が20年前南極にいた本物のゴジラと同一個体なのかは不明、巨大不明生物だけに。少なくとも20年前南極にて旧轟天号相手に圧勝したゴジラはもっと動きが機敏だったが。
「心強いお言葉です。それでは楠木閣下、地球防衛軍司令官として出動命令を。」
マンデラが差し出した無線を握った途端に司令官として実戦に臨む昂揚感に駆られ、楠木は思わずほくそ笑んだ。
「緊急指令!緊急指令!こちらは楠木武地陸海空軍元帥!現在ゴジラが大阪市内を蹂躙している!近畿各所の地陸海空軍は直ちに出動し標的を駆逐せよ!」
現在UH-60JAに搭乗中の楠木が発した号令により近畿各地から地球防衛軍の戦車、軍艦、そして戦闘機が大阪市内に集う。戦車隊には22式メーサー戦車も多数含まれ、トレーラー牽引式の4式メーサー戦車とは異なり皆8輪駆動の自走式。この20年間地球防衛軍は巨神殲滅という見果てぬ夢を追いどれだけ軍備増強に税金、資源そして労働力を費やしたのだろうか。
「こちら第13戦車隊。進路上に避難者が大勢いて進行に大幅な遅れが生じております。如何致しましょうか?」
「逃げ遅れたノロマ共は目障りだから踏み潰せ!そんな場所にいるのが悪い!さっさと避難しないのが悪い!自己責任だ!」
楠木の非道な指令通り第13戦車隊は逃げ遅れた人々を次々踏み潰す。戦闘機が飛行しながら発する爆風も逃げ惑う人達を容赦無く襲う。この時マンデラが操縦桿を握りながら両目に強い敵意を宿したとはいえ、楠木本人は陸海空それぞれの部隊が自分の命令通り動くため万能感に酔い、己がヘリ操縦者から敵意を向けられ続けているなどとは夢にも思わない。
大阪市内に集った地球防衛軍人共にはヘラヘラ笑いながら在日外国人、野宿者等を襲撃するクズが目立ち、関東大震災直後の混乱に乗じ朝鮮人を襲撃した自警団のクズ共を彷彿とさせる。先日ヤマト皇国のならず者共に襲撃されかけた経緯もあり、鶴橋の人達は地球防衛軍人共の襲来を見越し巨大不明生物が大阪湾に出現との速報が流れた途端に自主避難を開始した。
「朝鮮人共め!逃げ足だけは速いな!」
「ゴジラ退治のついでに退治してやろうと思ったのに空気の読めん連中だ!」
もぬけの殻になった鶴橋の地に襲来し悪態をつくこのクズ軍人共、果たしてどうなることやら。
「じゃあ由衣、行こうか。ここは危険過ぎるよ。」
「うん、行こう。他の連中が襲ってくる前に。」
藤崎は暴漢七人のうち五人を見事な体術により叩き伏せ、残る二人は一ノ瀬が痴漢除けスプレー並びに荒川らから頂いたスタンガンを使い撃退したばかり。例によってこの暴漢共は皆地球防衛軍に属し、先日の荒川らと同じく一ノ瀬を襲おうとしたのだ。藤崎は暴漢共が乗っていた高機動車を奪い、助手席には一ノ瀬が座る。
「とりあえず和歌山方面に行こう。あと、もうここには帰ってこれないかも。あの巨大不明生物がこの後何するかわからないし、出動に乗じて由衣のような民間人を襲撃する地球防衛軍なら私達を戦車で踏み潰すぐらいやりかねない。」
「志保先輩と一緒なら私、何処でも行く。あの巨大不明生物、20年前南極で自衛隊に撃退されたゴジラと同一個体と報じられているけど、明らかにゴジラとは別物だよね。そもそも南極で自衛隊がゴジラを撃退したって話自体胡散臭い。ゴジラ撃退を喧伝し南極即ち日本国外での武力行使という専守防衛の原則に背く暴挙を正当化したい魂胆が見え見えだし。」
一ノ瀬の指摘通り南極の件が喧伝されたのは専守防衛の原則を骨抜きにしたい楠木そして日本政府の意向に基づき、その喧伝は日本国憲法を事実上空文化しろという世論を生み出し自衛隊が地球防衛軍へと発展的解消を遂げるのを後押しした。
「凄いね、由衣、そこまで自衛隊の、地球防衛軍の欺瞞を的確に語れる人は多分この日本には殆どいないと思う。こういう大事な話を聞けるのも由衣とより戻せたからだよね。」
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