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芹沢亀吉
2024-09-04 01:16:26
143708文字
Public
菊タブー
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108と108
暴虐なナルシストかつ軍国主義者な楠木武が恥をかく物語の通算108話目。仏教において人間一人が持つ煩悩の数は108とされ今回はその108に焦点を当ててみた。いつも通り特盛の残忍描写に加え今回は性描写も色濃く、18歳未満の方が読むのはお勧め出来ない。
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「それは私にも判らぬ。あの楠木武は並の人間ならまず助からない事態に何度も遭遇したにも拘らず今もああして生きている超人もとい怪物故、別の世界線の楠木武の記憶を備えていても最早驚かないが。」
「閻魔サンの理解をも超えた怪物、それがあの楠木武か。ああ、早く魂を頂きたいのになかなかくたばらないのがもどかしい!」
このくだりを読まれた読者の方々も火車同様に叫びたくなったのではないだろうか。
「見よ、火車よ。あの世界では巨神達が一挙に活動を再開した。これであの楠木武が今まで通りやりたい放題は出来なくなったのは自明。我々は楠木武が慌てふためく様子を眺めようではないか。結局神頼み、もとい巨神頼みだがな。」
閻魔が言った通りここ数年姿をくらませていた巨神達が突如世界各地に出現した。メキシコに出現したラドンをはじめ、ブラジルにはマンモス似ながら鼻は短く四足歩行時は握り拳を地面につけ二足歩行も可能なベヒモス、ドイツにはリクガメ似の姿かつワニガメ状の頭部に牛のような曲がった2本の角を生やすメトシェラ、中国には三角形の頭部並びに鍵爪状の長い前肢を持ち蜘蛛や昆虫を思わせる姿のムートー、そしてアメリカにはオウムガイを彷彿とさせる胴体から蜘蛛状の脚を6本生やすスキュラが出現しそれぞれの巨神達が繰り広げる破壊活動はとどまるところを知らない。
「スコルツェニー総統閣下!我々を見捨てて逃げるのですか!?我々は極東の島国の劣等民族共を制圧し偉大なるアーリア民族の第4帝国を築こうと誓った仲ではありませんか!」
逃げ支度中のハインリッヒ・スコルツェニーをオットー・メンゲレが激しく詰る。極右結社、アーリア民族戦線を率いベルリンを制圧したばかりのスコルツェニーではあるものの、そのベルリンに攻め込んできたメトシェラの猛攻に晒され仲間全員を見捨てて一人逃げる決意をするまでに追い込まれたのだ。
「黙れ!メンゲレ!貴様らが余りにも頼りないからあんな化け物をベルリンに呼び寄せる羽目になったんだろうが!大体ホームレス共を生きたまま解剖するのを楽しんでいた貴様が殺人罪に問われないよう取り計らったのは誰だと思っている!?」
などと怒鳴るスコルツェニーはH&K USP自動拳銃を撃ちメンゲレを亡き者にした。そもそも他ならぬスコルツェニーが己の生まれ故郷ミュンヘンに出現したメトシェラに憤慨し部下達に討伐を命じベルリン襲来をお膳立てした以上、メンゲレ射殺は単なる逆上あるいは八つ当たりだが。
「貴様ら選べ、引き続きあの怪物と戦うか、このメンゲレ同様額に風穴が開くかを。」
既にスコルツェニー率いるネオナチ共は八割以上の兵力を失い、残る兵力を結集してもメトシェラ相手に勝ち目など無い。
「まだ他にも選択肢がある。それはスコルツェニー、貴様をブッ殺すことだ。」
そう言ったヘルマン・レームはH&K MP5短機関銃を撃ちスコルツェニーの全身を蜂の巣に。他のスコルツェニーの部下達も全員レームに倣う。程なくしてネオナチ共が籠るベルリン大聖堂がメトシェラにより破壊され、結局レームらは皆自分達が射殺したスコルツェニーの後を追う格好に。
メトシェラは甲羅の表面を覆う分厚い土の層に夥しい木々を生やし、休眠中は山岳に擬態し戦いを避ける等極めて穏やかな性質の持ち主。そのメトシェラが怒りに燃えベルリン全域を壊滅させたのだから、ネオナチ共がこの穏やかな巨神に何をしてどれ程怒りを買ったのか想像するのも恐ろしい。
2025年度大阪万博の会場となる人工島、夢洲は大阪湾に浮かぶ。楠木は日本の技術力、ひいては軍事力を世界にひけらかすためこの万博の誘致に心血を注いだ。元々会場に新轟天号を着地させ万博開催中展示する予定ではあったものの、その新轟天号は海江田らに強奪されティアマトの猛毒光線により消し飛んだのは前述の通り。
万博の開催日が迫る中まだ会場完成の目途が立たない夢洲にオスプレイが着地し、政仁そして楠木が降りてきた。マンデラは政仁に同乗を拒まれ、市内のオスプレイ発着拠点に残り二人の帰りを待つ。実のところ政仁はアフリカの国々の国賓と握手する度密かに手を念入りに拭いていたりする。オスプレイ着地時に発生した凄まじい突風は砂塵を伴い、過酷な工事を強いられる現場作業員達を容赦無く襲った。
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