ユーリ・ローウェルの日記

青年が日記を書く話。


かなりの間書いていないことがエステルにバレた。し、オレ自身もすっかり忘れていた。前回書いたのは――カプワ・トリムか。随分前だな。やっぱり日記は向いてねぇ。
今はケーブモックっつーでかい森で迷子になっている。右も左も樹しか見えない。虫が多いのでカロルがあたふたしている。森が深すぎて、出られるのかどうか怪しくなってきた。
怪しいといえば、あのうさんくさいおっさんがついてくることになった。目的も素性も一切わからねぇからいかんせん信用ならない。ただ魔物とは闘い慣れているようだし、弓矢ってのは正直助かる。森の中でリタにファイヤーボールをぶっ放されたらたまったもんじゃない。あとは軽口さえ減ってくれたら言うことはない。