ユーリ・ローウェルの日記

青年が日記を書く話。


人魔戦争の跡地、テムザ山に来ている。
人魔戦争の生き残りは数えるほどしかいねぇそうだが、おっさんはその一人ということだ。激しい闘いの痕がまだ残っていた。
どんなに実力者だろうが、ひとたび戦地に送り込まれれば生きるか死ぬかは運次第――オレはろくに戦争を知らねぇが、きっとそんなもんだ。そんなことを考えていたら、おっさんは「あの時死んでた方が楽だった」などとのたまった。一瞬言葉を失った。腹が立つのも通り越して、猛烈に呆れた。馬鹿だ馬鹿だとは思っていたがこれほどとは思わなかった。あんたが生きてた方がいいに決まってんだろうが。次同じことを言ったらぶん殴ってやろうと思っている。ジュディをぶん殴るついでに、だ。

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――一刻前の日記を読んで猛烈にこっ恥ずかしくなってきた。書かなくてもいいことまで書いちまった気がする。エステルに貰ったノートだから破るに破れない。こういう時どうしたらいいんだ。くそっ休憩終わった。