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kurotera
2025-02-24 08:27:05
174619文字
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You are what your back bears
2022年6月に発行したイノセントブレス IB本の再録です。
発行から一年経ち、頒布も終了しているので掲載。
当時手に取っていただいたかた、ありがとうございます。
【概要】
ぼくのかんがえたさいきょうのイノセントブレス本(非公式)
無印三部前提
出てくるメンバー:教会勢、ラプラスの悪魔、ダーククロウ、LL、無銘
ですが無銘の四名とダーククロウさんは本当に一瞬です。あくまでIB中心。
戦闘と日常の比率は6:4ぐらい。当社比。
書き手の趣味が爆発してえらいことになりました。
要素/注意
九割捏造。特に過去。
公式ファンブック旧版と一部キャラクターメッセージカードを元に当時は執筆していますが、未所持のカードもあるので設定にずれが生じています。
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サンダルフォンとハニエルが身を清めている間、あてがわれた五人部屋で手持ち無沙汰なラジエルはベッドに寝転がり、サマエルは棚で見つけた本を読んでいた。
ザドギエルも夜風に当たってくるとふらりと部屋を出て行って暫く経つ。
古びた天井をぼんやりと眺めながらラジエルは何ごとかを考えていたが、にわかに上体を起こしてサマエルを見やった。部屋の隅に置かれた椅子に腰掛けて、サマエルは乾いたページを捲っている。
「なあ」
さっきの話の続きなんだけどさ、とラジエルが声をかければサマエルが視線を上げて柘榴色の双眸を仲間に向けた。
「
……
は?」
さっきの話が何を示すのかを考える素振りを見せれば、お前の毒の話! と言われてサマエルが眉を寄せる。
「なんだ」
「
……
俺、マジでそうだって思ってるから」
改まったような、眼差しで告げられてサマエルがいよいよ怪訝な顔をする。ゆっくりと息を吸っては吐き、ラジエルは続けた。
「今は魔女とか悪魔とか、他にもろくでもないことの方が多いけどさ
……
俺達が悪魔をやっつければちょっとはマシになるだろ」
「
……
」
「
…………
いつになるかなんて分かんないけどさ、悪魔を全部やっつけて
……
」
シーツの上、ラジエルの手がぐ、と握りしめられる。その様子を眺めながらサマエルはどう答えればいいのかを思案していた。ラジエルの言う、悪魔を全て滅ぼした世界。まるで夢物語のような非現実さを伴った言葉だった。だが、自分達が戦うべき理由はそれなのだ。襲いかかる理不尽に斃れる人が一人でも減ればいい。
その為に戦っている。
「ただいま」
サマエルがラジエルに言葉を返そうとした途端、ザドギエルが扉を開けて入ってきた。
浮かない顔で帰ってきた仲間に、ラジエルが首を傾げる。
「どうしたんだよ?」
「何が?」
ラジエルの問いにザドギエルが首元のネクタイを緩ませながら聞き返す。部屋の外に続く扉に一番近いベッドにほどいたそれを投げて、ぎしりと腰掛けた。
「つまんなさそうな顔してる」
「実際つまらないからね、奉仕活動は」
奉仕委員とは思えないようなザドギエルの言葉に肩を竦める。沈黙が部屋に降りたが、ラジエルがふとザドギエルとサマエルを交互に見た。
「なあなあ、お前ら覚えてる?」
軽く身を乗り出し、ラジエルが問いかける。
使徒になる前、俺達って会ってるはずなんだけど。
仲間の言葉に、ザドギエルは視線を上げ、サマエルはその柘榴色の双眸を細めた。
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