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camellia57
2026-02-01 18:27:30
67473文字
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火アリSSメーカーまとめ
2024~2025年に書いたSSのまとめ。全年齢のみ。ごちゃまぜ
話は独立していてつながっていません。基本的にはページが後ろの方が古いです
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「なあ、天農。有栖川ってどんな人が好きなんだろう?」
「は?」
本日分の授業が終わって空き教室で天農と一緒にアリスを待っている間、気になっていた事を問いかけると心底不思議そうな顔をされた。
「有栖川のこと、一年の頃から知ってるだろう? 今までに聞いたことないか? なんでもいいんだ」
天農の視線が左上に向かい、しばらく考えた後、口を開いた。
「期待に応えられなくて申し訳ないけど思い出せないな。そういう話を有栖川としたこともないし。というか
……
」
「なんだ?」
「火村と付き合ってるのかと思ってたよ」
「は?」
俺が? 誰と? アリスと?
「告白もしてないのにそんなわけないだろう」
「うん、お前はそうだよな、誤解して悪い。有栖川からは火村の話ばかりだったから」
初耳だ。まあ共通の友人は少ないからそうなるのも仕方ないか。二人でどんな話をしてるのかは気になるけれど。
「ふぅん」
「有栖川に直接聞けばいいんじゃないか? 好きなタイプ」
「聞けたら苦労しない。誘って断られたことはないから嫌われてはいないと思うけれど」
「嫌われては
……
って。随分弱気なんだな。第一、好きなタイプが火村とまったく違ったらどうするんだよ? 相手に無理やり合わせたところで続かないだろ?」
「それは、そうだが
……
」
「だから直接聞いてその勢いで言っちまえば?」
「簡単に言うなよ。他人事だからって」
「二人でなに話してるん?」
天農と結論の出ない会話を続けているうちに四限が終わっていたようで、アリスが教室に入って来ていた。
「有栖川、授業お疲れ」
「うん、二人もお疲れ様。それでなんの話で盛り上がってたん?」
「ただの雑談」
そう言えばもう追求して来ないだろうと思ったのに、アリスの好奇心はその程度では引いてくれなかった。
「えぇ〜? そんな感じやなかったけれど?」
口を尖らせて不満気な顔になるアリス。むぅ。とでも聞こえてきそうな顔だ。
……
うん、かわいい。いやいや、そうではなくて。内容を正直に話すわけにはいかないし、どう誤魔化そうかと考えていたら天農が助け舟を出して
……
はくれなかった。
「有栖川の好きなタイプを教えてほしいって知り合いの女子に俺が頼まれて、それを火村に相談してたんだよ」
「
……
え?」
おい! と声には出さずに天農の方を睨む。助け舟どころか爆弾だ。
アリスはよほど驚いたのか目を見開いたまま固まっている。
なんで天農は変な誤魔化し方をして、それをアリスは信じてしまうんだよ。
「火村、今の、ほんまなん?」
「いや
……
あの、」
アリスの好きなタイプの相談をしていたことは事実だ。天農の話した内容とは逆だけれど。嘘だと言えばじゃあ本当はなんの話をしていたんだとなるだろう。俺が天農に聞いていたと正直に言うか? でもそれを聞いて天農が言うようにまったく違うタイプを告げられたら? 言葉が続けられないでいると悲しげに目を伏せたアリスが「今日は一人で帰る。待たせたのにすまん」と告げて、呼び止める間もなく足早に教室を出ていってしまった。聞いたことのない、ひどく傷ついたような声だった。
呆然としていると背中をバシンと叩かれる。
「早く追い駆けろ! 追いついたらそのまま告白しちまえ!」
そもそも天農が出鱈目を言ったせいでこうなったのに勝手なことを言う。
「
……
本当に、他人事だと思って
……
!」
「早く行かないと間に合わなくなるぞ! 駅のホームで告白する気か?」
「こうなったらもうそれでもいいけどな
……
! 振られたらしばらく学食奢れよ!?」
「じゃあうまくいったら奢ってくれよ? 一ヶ月間」
天農の返事を最後まで聞かずに教室を飛び出してアリスの姿を探す。
見つけて捕まえたら、誤解を解いて、隠そうとしたことを謝って、それから
……
。
偽りも誤魔化しもない本心を素直に伝えたい。
「アリスのことが好きだ」
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