camellia57
2026-02-01 18:27:30
67473文字
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火アリSSメーカーまとめ

2024~2025年に書いたSSのまとめ。全年齢のみ。ごちゃまぜ
話は独立していてつながっていません。基本的にはページが後ろの方が古いです


 有栖川君からアリスに呼び方が変わった頃、アリスと親しくしているやつの存在に気がついた。社会学部では見ない顔だ。一人で居ることが多いと思っていたのだけれど、隣にいるそいつは誰なんだ?

……最近よく一緒にいるやつ、どんなやつなんだ?」
「へ?」
 本を借りに来たアリスと下宿の部屋に二人になったタイミングでそう尋ねると、なんのことかと首を傾げられてしまった。まさか心当たりが多すぎて誰のことか分からないとか言うのだろうか。構外でも親しくしている相手は自分だけだと思いたいのだが。
「学食とか、構内でよく一緒にいるところ見かける」
「そんときに声掛けてくれたらええのに」
「楽しそうだったから邪魔しちゃ悪いと思って」
 そう言うとアリスは少し困った顔をした。

『男の嫉妬は見苦しいぞ』いつだったかの夕食のときに聞こえてきた会話だ。最近彼女ができた先輩が、その人が他の男と一緒にいるとモヤモヤするとボヤいたら、別の先輩にそう諭されていた。そのときはなにも感じなかったけれど今の俺はまさに。

「なあ火村、俺とよく一緒にって、君以外でってことやんな?」
「え?」
「君以外でそんな楽しそうって言われる相手、思い出せんのやけれど……
「そ、そう、なのか……?」
 そうか、そうなのか。そうか……。んん、口が緩む。そんな俺の様子を気にすることもなく、うーん? と唸っていたアリスの中に誰かが思い当たったようだった。
「あ、もしかしたら天農のことか? あいつはそのうち君にも紹介したかったんや」
「紹介……?」
「天農は語学のクラスが同じで、最初の席が近くてな? そっから親しくなったんや。あいつも下宿暮らしで遊びに行かせてもらったこともあるんやけれど」
「へえ……」遊びに。下宿に。
「君とも気が合いそうやと思うから今度見かけたら声掛けてくれな」
……わかった」

 引き攣った顔の天農と「はじめまして」を果たした後、天農からアリスの情報を定期的に得られるようになって新しい出会いに感謝した火村だった。


 一方、天農はアリスから「最近火村とよく一緒におるよな? 仲良くなってよかったな」と言われ、お前のことを聞かれてるんだよ……と教えるわけにもいかず曖昧に笑ってやりすごすのだった。

「もう……くっつくなら早くくっついてくれ……
「なんか言うた?」
「いや、別に……