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零ミリ
2026-04-26 18:26:40
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輝石と筆跡2026毎日ワンライ
がんばります
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もしかして、あなたは、気づいてた?
明日は休日という夜、いつも通り下宿の部屋でチェスをして。盤面を睨みながら世間話をして。无諦は安物のワインを傾けて。友人と過ごす幸せな夜だ。勝負は七割の例にもれず无諦の勝利に終わった。残りのワインを飲みながら雑談の続きをする。
(とてもいい雰囲気だ)
今日は心に決めていたことがある。无諦に想いを伝える。友情ではなく、恋心として。
无諦への気持ちが友情ではなく恋なのだと気付いたのは三ヶ月前だった。なんでもない雑談をしていた時、无諦が笑った。甘くて切なくて今すぐに无諦を抱きしめたい気持ちに襲われた。それは今まで太陽を仰ぐような気持ちで見ていた気持ちとは違った。
しばらく、この気持ちはなんだと自問自答したが、学生時代に恋について語っていた友人が語っていた恋の様子と同じだと気付いた。
恋だと気付いてからはどんどん気持ちが募っていった。无諦の一挙手一投足が愛おしく、抱きしめて口付けをしたくなる。もう、毎日が熱病に浮かされたようだった。もう、自分一人だけでは抱えていられない。だから、无諦に伝える。
「无諦、聞いてほしいことがあるんだ!」
「なんだ、藍桐」
无諦が僕をまっすぐと見る。一回、深呼吸する。そして、ゆっくりと口を開いた。
「无諦、君が好きだ。友情ではく、恋愛として。君が好きだ」
「ああ、そうか」
无諦は驚くほどあっさりと相槌を打つ。全く動じていない。无諦が驚いていないことに僕の方が驚いた。
「无諦、全然驚いていないね?」
「だって、なあ」
无諦はくすくすと笑う。これはもしかして。
「もしかして、君は、気付いてた?」
「あれだけいやらしい目で見ていればな」
「いやらしいって!」
思わず立ち上がる。无諦は笑いながら座るように手を振る。
「でもいやらしいことも考えていただろう?」
「それは
……
それは
……
ソウナンデスガ
……
」
无諦は声を上げて笑った。きっと今の僕はりんごのように真っ赤なのだろう。
「助平な藍桐君は私に何をしたいんだ」
「无諦! 大事なことを忘れている! 君の返事を聞いていない!」
どうにか反撃すると、无諦はイタズラっぽい笑みから、穏やかな笑みに変わり、静かに言った。
「私も君が好きだよ」
僕が世界で一番好きな无諦の表情だ!
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