Day19:トマト
そろそろ財布が寂しくなってきたということでトレジャーハンター協会を訪れると、やたらと似たような依頼ばかり貼り出されているのが目に付いた。畑のトマトの収穫を手伝ってほしいというものだ。
「なんでこんなに
……?」
「ちょうど今が収穫時期なんですよ!」
「だからってみんな揃ってトマトの依頼ばっかり出さなくても」
「というかトレジャーハンターってトマトの収穫もやるのかい?」
「それは今更だろ」
エドワードの疑問を脇に置いて、ウィリアムは一番報酬の良い依頼を一つ受注する。ここから少し離れた場所に広大なトマト畑があるということで、二人で協会を出て歩き出す。そこへ向かう道中も見かけるのはトマト畑ばかりで、どうやら町をあげてトマトを栽培しているようだった。目的のトマト畑は今まで見かけたどの畑よりも広く、大きくて真っ赤なトマトをいくつも実らせていた。
「トマトだらけだぞ!」
「兄ちゃんたちありがとな! このハサミとカゴ使って、赤いやつを採ってってくれ」
「わかりました」
「町中でトマト作っててすごいけど、こんなに食べられなくないかい?」
「ここのトマトは隣町でやる祭りでたっくさん使われんのさ。ちょうど三日後が祭りだから、兄ちゃんたちも行ってみたらいい」
その祭りはトマトの収穫を祝いつつ、他の作物の無事の収穫を願う祭りなのだそうだ。かなり大規模で人気のある祭りらしく、外から商人や観光客もたくさん訪れて毎年大賑わいらしい。美味しいトマト料理も食べられるということで、二人はその祭りに参加することに決めた。まさかそこで全身真っ赤に染まるほどにトマトを投げつけられることになるとは、二人はまだ知る由もない。
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