DRRV11037
2025-08-19 14:09:28
55991文字
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DRRV:1章探索編

Shoot the Moon


Dグループ


「私も入れてもらっていいかな?」

私は榊くんたちに声をかけた。
最初からずっと一緒だった、快活で前向きなさかきひかるくん。
ハキハキして明快な“超高校級のガンマン”の裁門さいもん冷火れいかさん。
マイペースに生きる“超高校級の跳躍選手”の白跳しらとびうさぎさん。

この3人はとっても頼もしいから、是非とも一緒についていきたいと思ったんだ。

榊くんに声をかけたつもりだったけど、振り返って答えたのは裁門さんだった。
「あ、アンタも来んの?ありがとー!でも、アタシら成果出そうなとこ行かないからさー。四葉ちゃん的にはOK?やめとくなら今のうちよ?」

「えっと?」
私は意味を取りかねて、説明を求めた。

「果ての壁を調べるの。体育館に集合する前アタシが単独で調べたときには扉も穴も見つけられなかった。だけど、さっき調べ方が不十分だって気づけたから。2人に協力してもらってそこ確認しに行くつもり。」

裁門さんは、別のグループで真っ黒のくらげみたいにひっそり揺れている黒原くんを見て、目を細めた。

「『出口は地下にある』っていう黒原の推理は正しいと思うんだよね。でも、誰かが徹底的に他の可能性を潰さなきゃ進まない推論もあるじゃん?他のみんなには可能性のありそうな場所を調べてもらって、アタシらは望み薄で地味~な仕事をやるってワケ。」

「どう?それでも大丈夫?」と裁門さんは、形のよい眉をつり上げた。つまり、彼女は“誰一人として果ての壁を真剣に調査しない”という状況を避けるためだけに敢えて動いているのだ。

「えっ?オレはそこまで聞いてねー」という榊くんの声はともかく、私は頷く。

「だ、大丈夫。脱出の糸口はもちろん見つけたいけど、私は裁門さんたちと仲良くなりたいんだ。だからどこでもついていくよ。」

裁門さんはさらさらした細い金髪を揺らし、満足げににぱっと笑った。「アハ、ありがと!」

ずっと靴の先で床を蹴るような仕草を繰り返して話が終わるのを待っていた白跳さんは、ピンク色の目をぼんやり曇らせながら問いかけた。
「『チャレンジ』ってなあにー?まだ始まらないならー、あたし遊んでるねー」

そうしてそのままふらりとどこかへ歩き去ろうとする。まるで雲のように定まらない気まぐれなステップを踏みながら。

「だいじょぶだいじょぶ、」と裁門さんが腕を掴んで引き寄せる。彼女は白跳さんの肩を優しくぽんぽんと叩くと、幼子を宥める猫撫で声を出した。

「大丈夫よ~。もう今から動くから」

裁門さんは私たちのほうへ振り返ると、右手を高く挙げてなにやら目を瞑った。片目をハートの黒眼帯で覆い隠しているから、もしかしたら彼女なりのウィンクかもしれない。

「それじゃー、任務開始といきますか。」


Aグループ(改瀬, 清忌, 小栄)→地下室
Bグループ(桜衣双子, 楠木)→庭1
Cグループ(三品, 黒原, 形代)→庭2
Dグループ(裁門, 榊, 白跳, 四葉)→果ての壁
Eグループ(天探, 釘山, 楸谷)→1階