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DRRV11037
2025-08-19 14:09:28
55991文字
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DRRV:1章探索編
Shoot the Moon
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足首を撫でる柔らかな緑草や、見上げるほど高い杉の木。自然豊かな才囚学園のなかで、空に蓋をする檻ばかりが不自然だ。
先へ行ってしまった昼間くんの姿を目で探しながら、楠木くんは長い白衣の裾を揺らして早足で歩いていく。その後ろを夜深くんがついて歩く。瞳がぼんやりと物思いに耽っているようでいて、足取りはひどく上機嫌で軽やかだった。
「
…
どうしたの、凄く元気だね?」
「だってさぁ、デートなんて。しかもこんな可愛い感じのイケメンと♡」
夜深くんはうっとりとした目を楠木くんの後ろ姿に向けた。
「
………
ん?」
私は固まった。
「楠木さんよく見たらイケメンじゃない?ほんとかっこいい
…
心が潤う
…
」
頬を赤らめながらそう語る彼に、私はどう答えていいか分からなかった。
「えっと
…
」
私は楠木くんについて改めて考えた。
確かに、言われてみればイケメンかもしれない。綺麗とか華麗といった豪奢な言葉は似合わないけど、バランスの整った端正な顔立ちをしている。鼻筋はすっとしていて、眉はきりりとシャープだ。ふわふわのマフラーに埋もれた小さな唇、寝癖でぽさぽさした髪の毛、大人びた白衣をかけてもまだあどけなくほっそりした肩は可愛いのかもしれない。
でも───
「
…
何。」
歩みを止めて振り向いた彼と目が合った。
藻が混じった湖のような水浅葱色。
その目が、銃口を突きつけるかのようにこちらを睨んだ。
「
…
やっぱり、ちょっと無理かな。」
痛いほど鋭いレーザーからの追及が止むと、私は苦笑した。「あんなに睨まれたら、ね」
「ふふ、いいでしょう。ライバルは少ない方が助かるし」
夜深くんは口元に柔らかな笑みを浮かべた。その目の中で、黒い太陽の周りで踊るフレアのように縁取った黄色の虹彩が、冬の満月にも負けないほど大きく大きく、溢れんばかりの愛に満ち満ちて、激しく輝きわたるのだった。
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