紫輝
2023-12-09 10:28:10
36253文字
Public リオヌヴィ
 

1000字くらい作文詰め合わせ

短いものの詰め合わせセット。書いたら増えます。(最終更新:01/10)



私も心配したいしされたい


「君の戦い方は危なっかしすぎる! なんで命を削るんだ!」
 少女の声が異境に響いた。今日という今日は言うぞと言わんばかりに。
「命を削ってるつもりはないんだが」
「人間は脆いんだからな! 大怪我したら死んじゃうんだぞ!!」
 ほら危険を感じると感覚が冴えるだろ? そう言うアレで。
 なんの前触れもなく叱られた(?)黒衣の偉丈夫が戸惑いの色濃く口にする反論らしからぬ反論に、地団駄を踏む勢いの少女の声が重なる。
「君に何かあったらヌヴィレットが泣くし僕も泣くんだからな! もっと命を大事にしろ! この素晴らしい歌を聴きたまえ!!」
「ああ、悪かった。気をつけるよ」
 少女に喚び出された水の歌い手の声なき歌が生む虹色の泡にふよふよと取り巻かれた男が心配してくれてありがとう、と笑んで小さな頭を撫でる――
「懐いたよねぇ、フリーナ」
 までの一部始終を見届けて呟く。誠意はロイヤルミルクティーの形をしているぞ、喜んで淹れさせて頂こう、なんて戯れている二人がいっそ微笑ましい。初対面の時はあんなに怯えていたのに。同じように二人を見ていたヌヴィレットがうむとうなずいて、それから僅かに萎れ。
「喜ばしいことであるはずなのだが、」
 些か寂しいような、羨ましいような感覚がある、と。
 繊手 せんしゅを胸にそう呟くので、甘酸っぱいなぁと笑ってしまった。説明が高度になるのが目に見えていたので「彼氏と妹の仲が良くて複雑なんだね」とは言わなかったけれど。

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ヌ様にもフリちゃんにも懐かれるセスリ殿あまりにも好き