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紫輝
2023-12-09 10:28:10
36253文字
Public
リオヌヴィ
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1000字くらい作文詰め合わせ
短いものの詰め合わせセット。書いたら増えます。(最終更新:01/10)
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貴方が気づいていないだけ
ヌヴィレットの様子がおかしい。どことなく居心地が悪そうな、何かを気にしているような。炎の国ナタが誇るバカンス地域『流泉の衆』を歩くにはそぐわない沈んだ表情だ。
「ヌヴィレットさん、何か気になることでもあるのかい?」
竜の国でもあるナタだ。ここは水に囲まれてもいるし、自分には感じられない何かがヌヴィレットの
美貌
かお
を曇らせているのかもしれない。そんなことに思い至ればなんとなく面白くはないし、それ以上に己の無力さが歯がゆい。そんな思いは心の奥にしまい込んで蓋をして。そっとかけた問いに、ヌヴィレットははっとその階調の瞳を見開いた。
「いや
…
その、視線が」
ぽそりと彼は答える。
「視線?」
「私の、知らない類いの」
知らない類いの視線。あまり馴染みのない表現に、心中で言葉を繰り返す。知人と他人のそれを指しているとは思えないから、きっと別の何かの事なのだろうけれど。
「ちなみに『知ってる類いの視線』ってのは?」
「奇異、好奇、
悔蔑
べつぶ
、畏怖、崇拝」
「
……
なるほど」
舌打ちしなかった自分に脳内で拍手喝采しながらうなずいた。要するに視線に込められた感情を指すのだな、というのを理解して、周囲にそれとなく気を配ってみる。このひとの気掛かりになるくらいだ。最悪『流泉の衆』の警備担当と顔見知りになるような展開もあり得るなと考えながら澄ませた感覚には、リオセスリが予想しているようなものは引っかかってこなかった。代わりに、と言うのもなんだが、気づいたのは別の部類の視線達だ。感嘆と
憧憬
しょうけい
。喫驚も混じってはいるがからりとしたものだ。悪感情はなさそうだった。ついでに聞こえたため息と、すれ違いざまに足を止めたレディの「素敵」の三文字に思わず肩を振るわせた。
「リオセスリ殿
…
?」
途方に暮れたような声がリオセスリを呼ぶ。拠り所を求めるように控えめに指に触れてきていたその手をとって腕を絡めるようにしてやると、一瞬戸惑いを見せてから寄り添ってきた。不安を預けてもらえる光栄を噛み締めつつその耳へ正体を囁く。
「ああ、いや。その『知らない類いの視線』だが、悪いモンじゃないよ。あんたがあんまり美人なんで、周りの人間が見蕩れてるだけさ」
ただ、今感じてるそれが少しでも不快だと思ったときは俺かクロリンデさんにすぐに言ってくれ。
彼自身が気づいていないだけでフォンテーヌにも山のようにいる、まだ見ぬスズランの花々やらもっと厄介な集団やらにイメージの中で拳をちらつかせつつした『頼み事』に、そういうものか、とわかったのかわかっていないのか微妙な反応をしていたヌヴィレットは小首を傾げてから承知した、とうなずいた。
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学習したのでこの後件の視線がリ殿にも向いてるのわかって拗ねるヌ様がいます多分。お似合いね、って囁かれてるのに気づいてそわそわ喜ぶヌ様もいます多分
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