camellia57
2025-12-13 19:47:56
38479文字
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降っても晴れても 君の隣で(川玉SSまとめ 26.5.18更新)

川瀬エンド後の川玉小話まとめ
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 冬の夜は長い。
 毎日のようにバルビタールを服用しているうちに用量が増えていって、正しい量がわからなくなってしまった。もう薬がなくては眠ることができない。待ち遠しい朝なんてない。だけど明日になればまた玉森くんに会える。それだけでこの夜を越えられる気がしていた。

 ――懐かしい夢を見た。
 窓の外はまだ真っ暗で、再び眠りにつこうと瞼を閉じても睡魔はやってきてくれない。
 こういうときにどこでもいつでも眠れる玉森くんがほんの少し羨ましくなる。
 隣で眠る彼を起こさないようにそっとベッドから出て、机の抽斗を開けた。
 そこに仕舞っている薬瓶を取り出す。玉森くんはこれを手放して欲しがっていたけど、それはできなかった。俺にとって御守りみたいなものだから。
 この瓶の中身がわからなかった玉森くん。睡眠薬だと聞くと俺の手から奪い取って「死ぬ気なのか!?」と慌てる姿はおかしかったな。君を残して居なくなるわけないでしょ。
 玉森くんと共寝をするようになってからは使わなくなったけれど、久しぶりに頼ってしまおうか。透明な瓶の蓋を摘んだところで「……かわせ……?」と俺を呼ぶ声がした。
 ベッドを見やればまだ目を閉じたままの玉森くんがシーツの上で片手を彷徨わせて俺を探している。多分寝ぼけての行動で、ただ体温を求めているだけなんだと思う。
 そうわかっていてもベッドに戻って玉森くんの右手を握る。
「んん……
 玉森くんがぎゅっと抱き着いてきて、頭と背中をぽんぽんと撫でられた。
 ……俺のこと、子ども扱いしてる? 赤子じゃないんだけど。
 動けないし寝づらいし。玉森くんは夢の中に戻っちゃったし。

 起きた玉森くんはこの状態を見てどんな反応をするかな。
 なにも覚えていないだろうから驚くだろうな。俺は悪くないからね。
 その顔を想像しながら目を閉じる。

 夜も朝も、今日も明日も、隣に玉森くんがいる幸せを感じながら。