芹沢亀吉
2025-11-03 19:43:35
45065文字
Public 菊タブー
 

逃亡先にて

暴虐な軍国主義者の楠木武が大恥をかく物語の通算120話目。かなり濃厚な性描写もあるので18歳未満の閲覧はお断り。そして⚠️が付いている章は食事中には読まないこと!


「お前ら、自衛隊に感謝し協力するのが日本人だろ?私の家を使っていただきありがとう、だよ!日本人なら滅私奉公で!」

などと卑劣な嘲笑コメントを書き込む始末。この軍オタは玄関のドアを激しく叩く音がしても無視してパソコンの画面を眺めニヤニヤ笑っていた、ドアが蹴破られ複数人の自衛官が土足で入ってくるまでは。

 突然過ぎる出来事に軍オタが茫然としている間に自衛官共は彼の部屋のカーテンを引きちぎり窓を全開にした上、彼の机の上のパソコン等を乱暴に振り落としそこに機関砲を設置し始めた。

「な、何をするんだ!止めろ!」

 他人の家が自衛隊に強制接収された時は嘲笑していた癖に、いざ自分の部屋が自衛隊に強制接収されると顔面蒼白になり数分間何も言えなくなった後弱々しく叫ぶのがこの軍オタの身勝手さであり、情けなさ。

「有事の緊急事態宣言下での家屋接収だ!速やかにここを明け渡し避難所へ退去するように!」

 弱々しく抗議する軍オタに対しそう言った自衛官の声は怒気を孕み、「邪魔だ!早く出て行け!」という苛立ちを言外に含む。

「ここは僕の城だ!出て行きたくない!別にここじゃなくてもいいでしょ?お願いだからこの家を接収するのは勘弁して。」

 軍オタの涙ながらの懇願も黙々と陣地設営を進める自衛官共の耳には全く届かない。

「僕の家に勝手に土足で踏み込むな!ここは僕の家だ!僕の家を戦場にするのは反対だ!」

 そう叫んだ軍オタが自衛官共に突進すると、自衛官のうち1人がH&K SFP9自動拳銃を抜き彼の胸部に銃弾を数発撃ち込んだ。撃たれた軍オタはバタリと仰向けに倒れ、口からは多量の血が。この軍オタは日頃から自衛隊に肩入れし在沖アメリカ軍との一体化を進め「台湾有事への備え」を口実に沖縄への過剰な軍事的負担を押し付ける自衛隊に抗議する沖縄の人達を嘲笑し続けていた身とはいえ、彼の部屋を強制接収した自衛隊からすれば「ブンブンうるさいハエ」程度の存在。

「さっさと避難所に行けば良かったのに我々自衛隊の活動を邪魔しやがって!国策に逆らう反日が!」

「僕は、反日じゃ、ない。」

 弱々しく呟いた軍オタはそのまま息絶え、一般人がどれだけ自衛隊に肩入れしようといざとなればその自衛隊から簡単に撃たれ命を落とすのを身をもって証明する格好に。ちなみにたった射殺された軍オタは己を射殺した外道自衛官同様「反日なら殺害しても構わない」という歪んだ思想の持ち主。当然ながら撃たれた側がどのような思想の持ち主であろうと丸腰の市民を射殺した自衛官がクズであることに変わりはないが。

 事実上自衛隊の占領下に置かれた都心にキングギドラが飛来した、凄まじい雷光と共に。「すさのお座衛星群」なる偵察衛星群を配備しキングギドラが地球に来るのをいち早く察知していた教祖楠木は

「日本に新たな国難、天から恐怖の大王、宇宙ヤマタノオロチが降りてくる❗️」

と触れ回り信徒を増やしていたのだ。勿論ここで言う「宇宙ヤマタノオロチ」はキングギドラを指す。ちなみにその偵察衛星群はウヨポネ教団の支援者、実業家のイリエモンこと入江いりえ清貴きよたかがロケットを使い打ち上げたもの。

「ご主人様、いえ神祖様、いよいよ宇宙ヤマタノオロチを成敗する日が来ましたね。」

「ああ、そうだな、いよいよだ。ドルフィン博士、ドルフィンサウンドマシンを起動せよ。」

 計画通りキングギドラが来る前に都心を制圧出来たにも拘らず、今現在皇居外苑に陣取る教祖楠木は松永が話しかけても何故か態度がよそよそしい。そのキングギドラが地球に辿り着いた際偵察衛星群全てが破壊され残骸は大気圏に突入し悉く燃え尽き、キングギドラ打倒後に他国のミサイル基地、ミサイル運搬トレーラー等を先制攻撃する計画が事実上潰えたのが内心腹立たしいのだろうか。他の世界から来た楠木の野望がこの世界での大日本帝国再興なら、この世界の楠木の野望は己の教団による世界制覇だ。