Privatter+
Font
Serif
Sans Serif
Color
Light
Dark
auto
Font size
Large
Medium
Small
Language
Japanese
English
Sign in with Google
Sign in with ID and password
Account ID
Password
Sign in
Forgot password?
Create account
DRRV11037
2025-06-13 12:11:00
28595文字
Public
Clear cache
DRRV: Prolonged 前編
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
「
…
貴方、誰?」
私は口を開いた。
「
…
誰、と言われても」
彼は一瞬目を逸らす。少し迷ったように頭をかいてから、すっくと立ち上がると、びしっと腕を広げてポーズを取った。
「オレの名前は
榊
さかき
光
ひかる
。人間だッ!つーか、そう言うテメーこそ誰だよ?さっさと名乗──」
「そ、そっか、榊くん。ぁ、あの、あの子見てないっ?」
質問が先走った。矢継ぎ早に言葉を継ぎ足す。
「私、早く追いかけないと、あの子が心配でっ、」
「はぁ
…
??見てねーけど、どんな奴?」
「それは──
……
」
そこまで言って、私ははたと止まった。
言葉の続きには何も無かった。
何も思い出せない。
あの子がどんな見た目で、どんな声の持ち主なのか、どんな言葉を交わしたのか、どんな空気を纏っていたのかさえも、何一つ、頭の中に残ってはいなかった。
「
……
、
……
、
…………
。」
私は手のひらを持ち上げると、仄暗い光に透かして眺めてみた。指先が震えている。心臓は早鐘を打っている。息も同様に早い。それら全てが、たったいま残り香になったことが、分かってしまったのだ。
「“あの子”は置いといて、お前は大丈夫なのかよ」
榊くんと名乗る男の子に尋ねられて初めて、私は三つ編みを繕うように撫でた。
「
………
大丈夫じゃ、ないかも。」
視線が不確かに揺れる。
「私、気付いたらロッカーの中にいたの。どうしてこんな場所にいるのか分からないし
…
」
「なんだ、じゃあオレと同じだな。」
彼はじっと私を観察する。ちょっぴり目つきが悪いけど、まっすぐで眩しい碧色だった。
「ここがどこなのかよく分かんねーけど
…
女子一人じゃ危ないだろ?仲間なら、オレがバシッと守ってやる!だから安心して着いてこいよ」
「で。名前、なんていうんだ?」
榊くんは、にひ、と親しみやすい笑顔を浮かべた。
ふたりぼっちはひとりより遥かに心強く、とてもありがたかった。
「
…
私は
四葉
よつば
結
ゆい
。よろしくね」
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
Reaction
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.
Custom color
Reset color
広告非表示プランのご案内