ちよど
2024-11-16 13:46:37
37826文字
Public わし様など
 

練習1P 300個記念企画短編化まとめ

#練習1P、のタグで書いていたもの。
このたび、読んでくださったみなさまのおかげで300個書けたので記念企画としていくつか短編化しました。
リクエストしてくださった方々ありがとうございました。

ご注意。わし様中心SS。節操なくCP混在しています。


 No.8 カルヨダ 「とりあえず今日だ!!」

■原文■

「ねぇ、カルナさんの誕生日っていつ?」
 マスターの無邪気な質問にカルナは口ごもった。食堂にいた聖杯知識で事情を知っているサーヴァント達の間に沈黙が落ちる。それを打ち払ったのはドゥリーヨダナだった。
「カルナの誕生日ならわし様はよぉっく知っておる」
 当の本人が目を丸くするのに構わずドゥリーヨダナは続けた。
「わし様だけではない。アシュヴァッターマンも、アルジュナのヤツも。ビーマすら知っておるわ」
知らないのはオレだけか」
 顔色を曇らせたカルナにアシュヴァッターマンが慌てて首を振る。居合わせたアルジュナもビーマも心当たりがない様子にドゥリーヨダナは不満げに鼻を鳴らした。
「ふん、どいつもこいつも情けない」
 ドゥリーヨダナがカルナの細い体を抱き寄せる。
「いいか、よぉっく聞け。『英雄カルナ』が生まれた日はわし様とおまえが出会った日だ。わし様がおまえを見出したから、おまえは『カルナ』に成ったのだ。──それ以外にない」
 その言い様にパーンダヴァの兄弟の顔色が変わる。そんな彼らの『本当の長兄』は目を細めてドゥリーヨダナの体に手をまわした。
 そこに神経がナイロンザイルのマスターが口を挟む。
「じゃあ、結局いつなの?」


■短編■

 今日はマスターの誕生日だ。
 食堂は飾り付けられ、豪勢な食事が並べられた大きなテーブルが中央に置かれている。その前に座っているマスターにサーヴァント達が思い思いに祝いの言葉を贈っていた。
 その中でカルナの端的な祝いの言葉にマスターは首を傾げた。
 なんだか違和感を感じたのだ。
「ねぇ、カルナさんの誕生日っていつ?」
 マスターの無邪気な質問にカルナは口ごもった。その様子にマスターは納得する。
 先程の違和感は、カルナが誕生祝いを言われ慣れていない感じがしたからだ。
 マスターとカルナの間に沈黙が落ちる。
 それに慌てたのは、聖杯知識でカルナが生まれてすぐ川に流された事を知っている他のサーヴァント達だった。
 言葉を挟もうにも、よりによって誕生祝いの席で話す内容ではない。
 その沈黙に笑い声が響き渡った。ドゥリーヨダナである。
「カルナの誕生日ならわし様はよぉっく知っておる」
 当の本人が目を丸くするのに構わずドゥリーヨダナは続けた。
「わし様だけではない。アシュヴァッターマンも、アルジュナのヤツも。ビーマですら知っておるわ」
知らないのはオレだけか」
 顔色を曇らせたカルナにアシュヴァッターマンが慌てて首を振る。居合わせたアルジュナもビーマも心当たりがない様子にドゥリーヨダナは不満げに鼻を鳴らした。
「ふん、どいつもこいつも情けない」
「え? 確かアルジュナとカルナは兄弟だよね?」
 マテリアルでそれだけは聞かされていたマスターがアルジュナを見ると、アルジュナは顔を曇らせた。
「それは
 言いかけた言葉はドゥリーヨダナがカルナの背中を叩く大きな音で打ち消された。
 カルナの細い体が揺らぐがドゥリーヨダナは構わずその肩を抱き寄せる。大きな声がサーヴァント達が集まる食堂に響いた。
「いいか、よぉっく聞け。『英雄カルナ』が生まれた日はわし様とおまえが出会った日だ。わし様がおまえを見出したから、おまえは『カルナ』に成ったのだ。──それ以外にない」
 それは彼の生まれを否定する言葉だ。
 あまりの言い様にパーンダヴァの兄弟の目の色が変わる。
 そんな彼らの『知らなかった長兄』は目を細めてドゥリーヨダナに体を傾けた。
「そうか。あの日が『オレ』が生まれた日なのか」
「そうとも! もっと早くに我がカウラヴァで盛大な祭りをしてやればよかったな」
「今度からやるか。カルナ誕生祭」
 アシュヴァッターマンが話に乗るとカルナは珍しくくすくすと笑う。
 それにマスターは首を傾げた。
「でも、それっていつ?」
 古代インドで使われていた暦と、現在カルデアで使われているグレゴリオ暦は異なる。正確な日付の算出は難しいはずだ。
 そんな疑問をドゥリーヨダナは笑い飛ばした。
「正確性などどうでもいい!! ──とりあえず、今日だ!!」
 宣言に困った顔をしながらアシュヴァッターマンが椅子を持ってくる。それをマスターの横に置いてドゥリーヨダナはカルナをそこに座らせた。
「これより、マスター&カルナの誕生祭を執り行う!! 皆はカルナにも祝いの言葉を贈るように!!」

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読んでくださってありがとうございます。
少しでも楽しんでいただけたなら嬉しいです。

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