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ちよど
2024-11-16 13:46:37
37826文字
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わし様など
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練習1P 300個記念企画短編化まとめ
#練習1P、のタグで書いていたもの。
このたび、読んでくださったみなさまのおかげで300個書けたので記念企画としていくつか短編化しました。
リクエストしてくださった方々ありがとうございました。
ご注意。わし様中心SS。節操なくCP混在しています。
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No.16 生前カルヨダ 「馬鹿者っ!!!」
■原文■
「オレが飲もう」
王子の持つ杯を奪い取ったスータに当の本人はおかしそうに眉を上げただけだった。しかし、そのあまりの無礼に彼らが招かれていた宴が静まり返る。
スータから王へとなったばかりの男が言葉を続けた。
「オレならばこの不死の鎧がある」
「我が友カルナよ。わし様は友に毒見をさせるような酷い男ではないぞ」
毒という言葉に人々の視線が宴の主催者に集まる。青ざめた壮年の男を見ることもなくドゥリーヨダナは空になった手を軽く振った。
「毒見は奴隷の仕事だ。王が奪うものではない。──そこの。頬に黒子がある、そうおまえだ。おまえこそが毒見にふさわしい」
呼びつけられた奴隷がカルナから杯を受け取る。その震える手にドゥリーヨダナは微笑んだ。
「友は選ぶべきだぞ。わし様のようにな。──飲め」
命じられて杯を煽った奴隷が血を吐いて痙攣する姿に、つまらなさそうに鼻を鳴らしてドゥリーヨダナはカルナに向き直った。
「その鎧。毒にも効くのか。無敵ではないか!」
「────」
カルナの無言の返答に彼を試していたドゥリーヨダナは叫んだ。
■短編■
友情にも種類がある。そしてこちらの友情が報われるとは限らない。ドローナ師のように裏切られるのはまっぴらごめんだ。
そう思いながら毒杯を受け取ったドゥリーヨダナは薄く微笑んだ。
彼らが招かれたのは質素な宴である。アンガ王になったばかりのスータでも気後れしない程度の品々、小難しいしきたりは極力排除され、更には王子であるドゥリーヨダナの隣にカルナの席が用意されていた。
そこに座る白髪の男がドゥリーヨダナが持つ酒杯の中身に気がついて眉を寄せる。
明らかに他とは違う色合いの酒に毒が混ぜられていると分かったのだ。
この程度の嫌がらせはドゥリーヨダナには慣れたもの。
だが、毒殺とは縁のない庶民階級にいた新しい友にはどう見えるだろうか。
ドゥリーヨダナはあえてゆっくりと酒杯に唇を触れさせる。
果たして
「オレが飲もう」
その手から酒杯を奪い取ったカルナにドゥリーヨダナはおかしそうに眉を上げた。
一方、酒杯の中身が見えない人々は元スータのあまりの無礼に静まり返る。彼らの注目を浴びてドゥリーヨダナがスータから王へと任じた男は言葉を続けた。
「オレならばこの不死の鎧がある」
カルナが身につけている黄金の鎧は父スーリヤから賜ったもの。確かにあらゆる傷を瞬時に癒すその鎧ならば毒を無効にすることが出来るだろう。
ドゥリーヨダナは試験に合格した男にゆったりと微笑んだ。
「我が友カルナよ。わし様は友に毒見をさせるような酷い男ではないぞ」
毒という言葉に人々の視線が宴の主催者に集まる。青ざめた壮年の男を見ることもなくドゥリーヨダナは空になった手を軽く振った。
「毒見は奴隷の仕事だ。王が奪うものではない。──そこの。頬に黒子がある、そうおまえだ。おまえこそが毒見にふさわしい」
呼びつけられた奴隷がカルナから杯を受け取る。その震える手にドゥリーヨダナは微笑む。
宴の主催者の息子がこの奴隷を友と呼びいいように使っている事をドゥリーヨダナは調べてあった。
クシャトリヤの食事に奴隷が触れることは出来ないが、奴隷を使わずに宴を催す事など不可能なのだ。毒を盛る方法などいくらでもある。
「──友は選ぶべきだぞ。わし様のようにな」
ドゥリーヨダナの囁きに見透かされていた事を知った奴隷の顔色が変わる。
その先をドゥリーヨダナは待ったが、奴隷は唇を噛み締めた。
「そうか。──飲め」
命じられて杯を煽った奴隷が床に倒れる。悲鳴ひとつ上げず血を吐いて痙攣するその姿をつまらなさそうに鼻を鳴らして、ドゥリーヨダナはカルナに向き直った。
「その鎧。毒にも効くのか。無敵ではないか!」
顔を輝かせたドゥリーヨダナからカルナが気まずげに顔をそらす。
「────」
その無言の返答に彼を試していたドゥリーヨダナは思わず叫んだ。
もう少しで比類なき友を失うところだったと。
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読んでくださってありがとうございます。
少しでも楽しんでいただけたなら嬉しいです。
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