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ちよど
2024-11-16 13:46:37
37826文字
Public
わし様など
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練習1P 300個記念企画短編化まとめ
#練習1P、のタグで書いていたもの。
このたび、読んでくださったみなさまのおかげで300個書けたので記念企画としていくつか短編化しました。
リクエストしてくださった方々ありがとうございました。
ご注意。わし様中心SS。節操なくCP混在しています。
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No.10 カルヨダ 「おかえり」
■原文■
「ただいまぁ!なんだ出迎えはないのか。かぁるな!」
軽快なドゥリーヨダナの声にカルナは弾かれたように顔をあげた。3臨姿のドゥリーヨダナに続いてマスターもカルナの部屋に入ってくる。
「カルナさん。その。あの時見失ったわし様を、」
「そんな細かいことなどどうでもよかろう!」
マスターの説明を遮って、ドゥリーヨダナが何かを振り払うかのように左右に手を振る。その紫水晶の瞳がカルナを真っ直ぐに見つめた。
「わし様がここにいて、おまえがここにいる。──他に大切な事があるか?我が友よ」
ずっと目を見開いていたカルナはドゥリーヨダナの視線を受け止めて顔を歪めた。泣いているような笑っているようなその表情にマスターが目を伏せる。
「
…
ドゥリーヨダナ」
掠れきったカルナの声にマスターは耐えきれず目を閉じた。
カルナの声を聞くのは半年ぶりだった。医療班も魔術師達も心因性だと判断したそれは、とある特異点から帰還した時からどうやっても治ることはなかったのだ。
カルナとマスターを庇ってドゥリーヨダナが霊核ごと消滅してから。カルナの声は共に消えていた。
偽りを見抜くカルナの目が新たに召喚されたドゥリーヨダナとマスターを見る。息を吹き返した声が響く。
■短編■
「いいのかい? その方法を選べば君は君ではなくなるよ」
ダ・ヴィンチちゃんの言葉に召喚されたばかりのドゥリーヨダナは迷いなく頷いた。
「ただいまぁ! なんだ出迎えはないのか。かぁるな!」
軽快なドゥリーヨダナの声にカルナは弾かれたように顔をあげた。
物の少ないカルナの部屋を熟知した様子で三臨姿のドゥリーヨダナがずかずかと入ってくる。慌てた様子のマスターがその後に続いた。
呆然と彼らを見つめるカルナにマスターは釈明する。
「カルナさん。その。あの時見失ったわし様を、」
「そんな細かいことなどどうでもよかろう!」
しどろもどろなマスターの言葉を遮ってドゥリーヨダナが何かを払うかのように手を左右に振る。その紫水晶の瞳がカルナを真っ直ぐに見つめた。
「わし様がここにいて、おまえがここにいる。──他に大切な事があるか? 我が友よ」
ずっと目を見開いていたカルナはドゥリーヨダナの視線を受け止めて顔を歪めた。泣いているような笑っているようなその表情にマスターが目を伏せる。
カルナが持つスキルは他者の偽りを見抜く。それは告げていた。『ドゥリーヨダナは嘘をついていない』と。
その意味を悟ってカルナは喉を震わせた。
「
……
ドゥリーヨダナ」
掠れきったカルナの声にマスターは耐えきれず目を閉じた。
カルナの声を聞くのは半年ぶりだった。医療班も魔術師達も心因性だと判断したそれは、とある特異点から帰還した時からどうやっても治ることはなかったのだ。
カルナとマスターを庇って『前の』ドゥリーヨダナが霊核ごと消滅してから。カルナの声は共に消えていた。
そして、カルナのその声が半年ぶりのものだと知っている『今の』ドゥリーヨダナは顔を綻ばせて腕を広げた。
「そうとも。わし様のカルナぁ!」
ドゥリーヨダナに抱きしめられてカルナは目を伏せる。
召喚された記憶は神霊サーヴァントでもないと持ち越せない。半神のカルナですら不可能だったそれをただの人間のドゥリーヨダナが成し遂げられるはずはなかった。
方法があるとすれば。
カルナの視線が立ち尽くしているマスターを捉える。
強張った表情でマスターは頷いた。
カルデアにはサーヴァントの情報を記録した霊基グラフがある。『前の』ドゥリーヨダナは消滅したが、その記録は残っているはずだ。
マスターは思い返す。召喚されたばかりのドゥリーヨダナにカルナの状態を説明した時の事を。
──君たちがどんな関係だったかは私達の口から説明するより霊基グラフの記録を見たほうがいい。
──ふむ。では、その記録をわし様に上書きすることは可能か?
とんでもない事を言いだしたドゥリーヨダナは考え込むように顎を撫でた。
──カルナは不器用な男だからな。わし様とわし様の違いに混乱してしまうだろう。それではいくらカルナとはいえ最大限の力を発揮出来ん。
召喚されたばかりのドゥリーヨダナはそう語るが、今まで『ドゥリーヨダナ』と絆を育んできたマスターには違う言葉に聞こえた。
カルナに『ドゥリーヨダナ』を返してやろう。
その気持はカルナに伝わったのだろう。まぶたを震えさせてカルナはドゥリーヨダナを見た。息を吹き返した声が響く。
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読んでくださってありがとうございます。
少しでも楽しんでいただけたなら嬉しいです。
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