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ちこと
2024-10-29 20:36:55
56961文字
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poke小説・SS
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【2012年発行個人誌】drip,drop,daydream
2012年に発行した個人誌の再掲です。サトシとラティアスで人魚姫パロのようなお話。
完成版のデータが見当たらなかったのですが、ほぼ同じ内容のはずです。
もう何年も前の作品で、つたないところも多くはずかしいのですが、せっかくなので……。
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「じゃあ、ラティアスは
……
夢を見てるってこと?」
『ジョーイさんが言うには。一度家に来てもらって、ラティアスを診てくれたのだけど
……
ラティアスはただ、眠り続けている状態なんですって。そしてそのあいだ、ずっと夢を見続けているんだって』
「それは、いまもかい?」
『そうよ。いまも、わたしの横で眠り続けてる
……
もう三週間になるかしら』
その言葉に、アイリスとデントははっと顔を見合わせた。サトシとピカチュウが行方不明になってから、もうすぐ三週間だ。
「それ、サトシたちがいなくなった時期とだいたい一致するよ。カノン、もしかして、さっきの言葉は
……
」
「
……
あっ! つまり、ラティアスがいまも見続けている夢の世界に、サトシとピカチュウが入り込んじゃったってこと? だから、どこを探してもみつからないの?」
腑に落ちたような顔をするアイリスとデントを認めて、カノンはうなずいた。
「でも、なんでそう思ったの? カノンからは、ラティアスが見てる夢がなんなのかもわかんないのに」
『
……
そうね。我ながら、突拍子もない考えだなって思ったわ。根拠にすらならないけど、理由を言うなら
……
』
カノンの目が、ふと細められた。画面の向こうのアイリスたちではなく、どこか遠くを見つめている。
『ラティアスは、眠りについてからしばらくは、ずっと苦しそうだったの。まるで悪夢を見ているみたいに。
……
だけどあるときにね、ラティアスの寝顔が、やわらかくなったの。まるで、夢に変化があったみたいに。悪夢じゃなくなったみたいに』
そのときのことを思い出したのか、カノンはゆるやかに笑顔を浮かべた。
『それどころか、ときどき笑うようになったの。いくら呼んでも、目を覚まさないのに。
……
その笑顔がね、どこかで見たことがあるなあって、思ってたの。それがなんだったのか、さっき思い出したのよ』
アイリスとデントはそのまま、カノンの次の言葉を待った。
『そのラティアスは、ほんとうに嬉しそうで
……
まるで、サトシくんと遊んでいる、あのときみたいだったんだわ』
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