pinopipi
2025-11-09 16:05:18
57241文字
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交鎖する恋花にレクイエムを①

ヌヴィフリ花吐き病の話①/長編/捏造過多注意/何でも許せる人向け/地獄→ハピエン/2026.05.加筆修正


「げほっ……うぇっ……げほげほっ!」

翌日の深夜。フリーナは真っ暗な寝室でひとり、酷く激しい発作に耐えていた。発作が始まってから既に26時間が経過しているが、一向にそれが鎮まる気配はない。そう、一度に多量を内服したからといって、薬効持続時間は通常とさほど変わらなかったのである。
そして、容量を遵守しなかった反動は、フリーナが想像していた以上に凄まじいものであった。

吐いた花の匂いが寝室中に充満し、むせ返るようなその匂いでまた吐き気を催す。セミダブルのベットに敷かれた白いシーツの上をロイヤルブルーの花が埋め尽くし、ベッドサイドまで多数散らばっていた。
無造作に花が狂い咲くその中央にひとりうずくまるフリーナは、次第に水分を摂取することも困難となり、死の気配が迫り来るのを感じ始めていた。
発作を少しでも抑えるためには、酷く拗らせた叶わぬ恋について考えない方が良い。だが、命の危機に瀕したフリーナの脳は、この世界で一番愛する男の姿を、どうしてもこの暗闇の中に思い描いてしまう。

僕は、このまま死んでしまうのだろうか。
あああと1回でいいからヌヴィレットとお茶会がしたかったな……
きっと、ヌヴィレットの恋は叶うよね……
お願いだ。どうか、キミだけは……………

ひとしずくの涙が、ロイヤルブルーに落ちる。
そしてフリーナは、力なく意識を手放した。