ぱら子
2026-01-13 10:45:37
26376文字
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愛があるが故に

【ルカキリ】現パロで催眠術掛けられる🕯の話がやりたかった



その日の夜、フリンズが夕食の準備をしていると玄関の鍵が回る音が聞こえてきた。ドアが開き、リビングへと歩く聞き慣れた足音に思わず口角をあげてしまう。彼を迎え行きたい気持ちはあるが今は料理中で手が離せずにいると後ろから逞しい腕に抱きしめられる。
「おかえりなさい、ファルカさん」
「あぁ、ただいまフリンズ」
「お出迎え出来ずにすみません」
「いいさ。お前さんが料理してるのをこうして眺めるのも悪くないからな〜」
そう言って服の中に手を入れようするファルカにフリンズは顔を赤くしてその手をペシッと叩いた。
「いてっ」
「今はダメです。早く着替えてきてくださいな」
「はいはい、分かったよ」
ファルカはフリンズに叩かれた手を軽くさすった後、スーツのネクタイを緩めながら部屋へと向かっていった。彼が着替えている間に盛り付けをササッとすませてテーブルに並べて終わった頃、スーツ姿からTシャツとジーンズのラフな格好になったファルカがちょうど戻ってきた。
「そういえば、お昼にファルカさん宛の荷物が届きましたよ」
「あれか〜。また実家から野菜だろ」
「それはそれは、ファルカさんのご実家のお野菜は美味しいですし、そろそろ野菜を買い足す頃でしたから助かりますね」
ファルカの実家は本業の傍らで野菜を育てていて、偶にこうして送ってきてくれる。一緒に暮らし始める前、ファルカの実家に挨拶に行った時に大切な人で今度一緒に暮らすのだと話すファルカに対し、男である自分と大事な息子がそのような関係にあることにご両親は反対するやもしれないとフリンズは不安を抱えていた。
しかし自由気質なファルカの両親もまた自由な考えの持ち主たちであり、フリンズを快く受け入れた。不束な息子だが宜しく頼むと父親からは握手され、あの子の好きな料理作ってあげてみてと母親からはレシピノートを渡された。
ちなみにフリンズには実親がいないので育ての親であるニキータの家にそのあとファルカと行ったのだが、そこで一悶着あったことについてはまたいつかとしよう。
「ほらファルカさん、準備できましたよ」
「おう。いつもありがとな」
二人はダイニングテーブルの椅子に向かい合わせに座って食事を始める。他愛ない会話をしながら食べていると「あーそうだった」とファルカが口を挟んだ。
「暫く帰りが遅くなる日が多くなりそうなんだ」
「また何か事件でも?」
「事件っつうか、まぁちょっとな~」
「そうですか、分かりました。遅くなる時は連絡してくださいね」
刑事をしているファルカが仕事の内容をそう簡単に話せないことはフリンズは理解している。だから笑顔で了承すればファルカも少し申し訳なさそうに笑みを浮かべた。
「いつもすまん」
「いえ、世のため人のために頑張る貴方を僕は好きになったんですから問題ありません」
「フリンズ〜〜!」
愛するフリンズの寛容さにファルカは目を潤ませる。そして仕事が片付いたら必ず休みをもぎ取って彼と一緒にどこか出掛けようと心に決めたのだった。