ぱら子
2026-01-13 10:45:37
26376文字
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愛があるが故に

【ルカキリ】現パロで催眠術掛けられる🕯の話がやりたかった



「フリンズお兄ちゃん早くー!あっちにペンギンさんがいるよ!」
「ちょ、ちょっとクレー、フリンズさんはまだ怪我が治ってないからそんなに走っちゃ……
「ふふ、大丈夫ですよ」
ようやくフリンズが退院し日常が戻ってきた頃、ファルカとフリンズはアルベドたちと水族館を訪れていた。
クレーに手を引かれて小走りするフリンズと心配そうに付き添うドゥリンの後ろをファルカとアルベドが歩く。
「交通費やチケット代まで全部出してもらってすまないね」
「気にすんな。みんなで行きたいって言ったのはフリンズとクレーだし、今回は世話にもなったからな」
事件後に分かったことだが、ファルカが単独行動で行ったはずのあの倉庫に警察が突入できたのは警察署でアルベドからカメラの映像を見せてもらっていた時、彼がファルカのスーツにこっそり小型GPSを入れていたからであった。帰ってからまたすぐに家を出て、あちらこちらに動くGPSの信号で異変に気づき、ジンたちに連絡。一歩到着が間に合わず、フリンズが撃たれる結果になってしまったが、アルベドのファインプレーに助けれたのは事実だった。
そんなこともあり以前水族館に行きたいと言っていたクレーの為と、今回の功労者アルベドへのお礼も兼ねてお金はファルカ全持ちのもと今日が実現した。一応アリスにも連絡したが、やっぱり忙しいようで『ごめんなさい!みんなで楽しんで! PS.写真はちゃんと送ってね♡』とメッセージが返ってきた。なので背が低いクレーを抱っこしてやり、少し高い位置にある水槽を見るフリンズとドゥリンの様子をファルカがスマホで撮影する。
他にもふれあいコーナーでナマコを容赦なく掴むクレーや砂から顔を出すチンアナゴを興味深そうに見るアルベド、カクレクマノミに目を輝かせるドゥリン、ペンギンのお散歩を眺めるフリンズ……
たくさん見て撮ってメインイベントのイルカショーまで会場近くで思い思いに時間を潰す中、ファルカがぷかぷか漂うクラゲを見ているとフリンズが隣に立った。
「クレーたちの方はいいのか?」
「えぇ。アルベドさんがいますし、そろそろ大きな子供が寂しがる頃合いかと思いまして」
「俺を何歳だと思ってんだ……
揶揄うフリンズにツッコミつつクラゲを眺める。そういえば昔も二人でこうして水族館に来たな、と考えていると相手も同じことを考えていたらしく彼が口を開く。
「懐かしいですね」
「初デートの時以来だな」
「ふふ、今でも覚えていますよ。緊張でガチガチになっていたファルカさんのこと」
………
あまり掘り起こされたくない記憶にファルカは顔を赤くして明後日の方角へと目を逸らす。そのファルカが反応が面白いのか口元に手を添えてクスクスと笑うフリンズの右手薬指には彼の瞳の色を同じイエローダイヤの宝石がついた指輪が光っていた。そして対になるかのようにファルカの右手薬指にはブルーダイヤの指輪が嵌っている。
フリンズは目を逸らしままのファルカの手をそっと握る。するとファルカの方から指を絡めてきて、恋人繋ぎになった。
「キリル、次はどこに行きたい?どこへでも連れてってやるよ」
「貴方が一緒なら僕はどこでもいいですよ、ファルカ」
お互いゆっくりと見つめ合ってどちらからともなく笑い合う。
イルカショーの時間が迫り、二人を呼びに来たアルベドはクラゲの水槽前にいるファルカとフリンズの背中を見つけた。完全に二人の世界に入っている様子にポケットからスマホを取り出してカメラを起動し、バレないように音を潜めてシャッターを押す。撮れた写真に笑みを浮かべ、これもアリスさんに送ろうと考えた。恋バナに目がない彼女ならきっと喜ぶだろう。
そう思いつつ、イルカショーがそろそろ始まると伝えるために二人へと足を一歩踏み出した。