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戌丸アット
2022-05-29 23:07:22
37730文字
Public
戦国basara
狐七化け、狸八化け
三家(戦国basara)
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家康は何故、大谷が自分たちを止めなかったか九尾を追いかけた先に辿り着いた事でやっと理解した
と同時にやはり九尾をもっと手前で止めておくべきだったとも思った
家康の目の前には手当てはされていたが、傷が深いのか包帯には薄っすらと血が滲んでいて辛そうに大粒の汗を流す青年を抱えた三成が立っていた
見れば三成が青年を移動させるのだと言うのは理解できた
「家康!!?何故、ここに居る!」
「み、三成っ!!!っ!逃げろ!!!」
家康は感覚的に三成の抱えた青年が九尾の探す青年だと言う事が分かった
何故なら九尾が殺気と共に疾走していたからである
そして三成に危険を知らせた時には九尾は刀を抜き、その刃は三成ごと青年を斬ろうとしていた
「三成!!!」
「っく!なんだ貴様は!!!」
「
…
そ
…
こ
……
せ」
「何?」
「その男を渡せ!!!今すぐに斬首する!!!」
「落ち着け!九尾!刀を収めるんだ!」
幸いにも襲ってきた無数の斬撃を三成は青年を抱えているとは思えない速さで華麗に避けると、鋭い殺気を浴びせてくる男を睨んでいた
その間に素早く九尾の横へと移動していた家康は、九尾の居合いの構えを邪魔するように右手を掴みかかりながら家康が声を荒げていた
そんな光景を見ながらも三成は心ここに非ずであった
こんな風に予期せぬ形で家康との再会を果たすと思っていなかった三成は表には出さないものの焦っていた
しかし家康に九尾と呼ばれた男は今、抱えている男の命を狙っているらしい事は直感的に理解していた
「家康ぅ
…
っ!!!これはどういう事だ!貴様の差し金かっ!!!」
「なっ!?違う!まさか三成が居るなんて
…
」
「煩いっ!!!東照!何をゴチャゴチャと騒いでいる!それに貴様、消えろ!その男を斬れない!」
「なんだとっ!!!突如、現れたかと思えば戯言を!!!消えるのは貴様だ!」
「ちょっ!?二人ともやめてくれ!!!」
三成と家康をも斬らんと闘気を出す九尾は今まで以上に殺意に狂っており、三成の抱えた男を殺す事しか頭にないのか誰でも構わず斬りかねない爆弾のような状態だと言うことをやっと家康は理解した
しかし理解した時には既に遅く
短気と言っても良い三成の性格に対して九尾の言葉は、火種でしかなかった
火のついた花火のようにあっと言う間に三成の闘争本能に火をつけていたのだ
この最悪の事態に流石の家康も焦りを覚え、半ば拳を振るってでも止めようかと思っていると、静かにしっかりと遮るようにその声は響いた
「つづ、らお
………
お前、神獣でありながら人を巻き込むつもりかっ
…
?」
「貴様ぁっ!意識が戻ったと思えば戯言を!私は貴様の首さえ得られれば此奴らなどどうでもいい!!!」
「はぁ、またお前は
……………
あぁ、凶王殿、迷惑をかけた
…
降ろしてもらえないだろうか?」
「ふん、良いだろう」
抱えられた青年、三朗が九尾の言葉に顔を僅かだが悲しげな表情になった事に家康が気を取られていると、三朗は三成に降ろして欲しいと申し込んでいた
三朗の言葉に三成は一瞬目を細めて睨んだが、すぐに願い通り降ろす
降ろされた三朗は怪我を感じさせぬ、しっかりとした足取りで立った瞬間、九尾に対して蹴りを浴びせていた
このあまりに唐突な出来事に、傍にいた家康は九尾を助けることも出来ずに飛ばされる九尾を呆然と見ていた
それは三成も同様で、先程まで弱々しく熱にうなされていた男とは思えぬ蹴りに珍しく目を丸くする
しかし二人は怪我を押さえてうずくまった三朗を見て意識を戻す
「おい!大丈夫か!!!」
「
………
あなたは徳川家康公か?九尾が東照と呼んでいましたが」
「え?あ、あぁ、そうだが」
「貴様らぁぁあああ!!!何を呑気に対話しているぅうう!!!」
「いっつぅ!!!す、すまん!三成
…
」
「そう怒らないでくれ、凶王殿
…
それにあなた方に迷惑をかけるつもりはない」
念の為にと刀をすぐさま持った三成は場違いじみた会話を繰り広げようとする二人に声を荒げ、苛立ちを家康の後頭部にぶつける
突然に後ろからぶたれた家康はうっすら涙を浮かべたが、場違いだったという自覚のある為に文句を言わずに詫びを入れた
そんな二人を見て大粒の汗を流しながらも微笑みを浮かべた三朗は一言、二人に声をかけたかと思うといつの間に身に着けていたのか肘まで覆われた大振りのドス黒い小手の装着を確かめると構えをとった
すると次の瞬間、吹き飛ばされていた筈の九尾の姿が斬撃と共に三朗を襲う
三朗は斬撃を予測していたのか、素早く弾くと最後の大振りの一打を両腕を交差させて止める
すると止めた衝撃で廊下はひび割れ
流石の家康と三成も、まともに武装もしていなかった為に衝撃に襲われると容易く後ろへと飛ばされた
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