ツキシキ
2023-07-02 00:29:32
72006文字
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★刀剣乱舞・刀剣乱夢まとめ

7作品9振り。愛憎夢(刀さに)、死ネタ、ホラーなど。


へし切長谷部が女審神者を憎めるようになった話


愛憎話。へし切長谷部×女審神者、お互いに対して暴力描写あり。燭台切光忠が第三者および巻き込まれポジション。女審神者は内面の個性強め(気紛れ・ワガママ・共感しづらい系)。
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 霊力を込め、祝詞を唱え、炉で鍛え。一連の動作に慣れ切って退屈だとすら感じ始めていた彼女がその日手にしたのは、一本の打刀だった。銘も見ず、雑然と触れたそれには意外にも、初の顔合わせとなる刀剣男士が宿っていた。
 彼はへし切長谷部と名乗った。名前の響きも西洋風の衣装も物珍しい。好奇に輝きかけた審神者の瞳は、続く一言で曇った。

「主命とあらば、何でもこなせますよ」

 親しみがこもっていて、従物としても申し分ない言葉だった。しかし、それを聞いた審神者は明らかな敵意でもってこう言った。

「あなた嫌い」

 一瞬、空気が凍る。近侍として控えていた燭台切光忠は唐突な敵意に目を見開き、へし切長谷部は絶句し、ただ審神者だけが堂々としていた。
 彼女の鋭い眼光を受けて、へし切長谷部は深く息をしてから、

…………申し訳ありません」

 と詫びた。彼自身、何が悪かったのかはわかっていないようだったが、それでも非は自分にあって然りと言わんばかりの態度だった。
 審神者はいっそう眉間の皺を濃くしただけだった。



◇◇◇



「へし切!!」

 彼女はいつも叱りつけるように彼の名を呼ぶ。実際に不満がある時もあればそうでない時もあるが、褒めるために呼んだことは今まで一度たりともなかった。

……できればへし切ではなく、長谷部と」

 へし切長谷部は幾度となく繰り返したその言葉を今日も言おうとし、審神者もいつものように相手の言葉を奪う。

「そうね、へし切。何のために呼びつけたのかはわかるでしょう?」
……出陣でしょうか。それとも畑仕事?」
「馬鹿。言わなければわからないの」

 審神者は間髪いれずに彼を罵った。事あるごとにへし切と呼びつけ多様な命を下しているのだから、用向きが何かなど言われなければ察せるはずがないのだ。それをわかっていて審神者は問いかける。仮に彼の答えが運よく当たっていたとして、審神者の神経を逆立たせることに変わりは無いのだから、この問いに意味などない。ただの嫌がらせだ。だというのにへし切長谷部は頭を下げる。

「考えが至らず、申し訳ありません」
「その程度?」
……というと」
「あなたの謝意はその程度なのかと訊いているのよ」
「いえ、全身全霊でもってお詫びを」
「土下座なさい」

 屈辱的な命を、へし切長谷部は淡々とこなす。白手袋に包まれた指先を畳につけ、端正な顔を地に伏せ、折り目正しい美しさで審神者へ謝罪を告げた。

「主の命も察せぬ愚かさ、誠に申し訳ありません」
………………

 審神者は黙ってへし切長谷部を睨む。
 土下座をするのに数秒の躊躇いすら無かった。その流れるような動作は彼女の心を苛立たせるのに十分だった。衣服の裾が乱れるのも構わず、高く片足を振り上げ、へし切長谷部の頭にたたきつける。

「気にいらないわ」
「申しわ、ぐっ」

 続く謝罪は言葉にならず途切れる。審神者の足が頭蓋越しにへし切長谷部の顔面をすり潰すような勢いで動いたせいだ。それでも彼女の癇癪は収まらない。彼の頭の上で何度か足を上下させ、さんざん呻き声を挙げさせたところでようやく止めた。

「足が疲れた。もういい。顔を上げなさい」
…………仰せのままに」

 へし切長谷部は言われたとおりに身体を起こす。唇を切ったのか、口の端に血が滲んでいた。

「汚い。口を拭きなさい」
「失礼いたしました」

 懐に手を入れ、手拭いを取り出そうとする彼の腕を、審神者が掴む。

「雑巾」
……というと」
「雑巾を持って来なさい」
「畏まりました」

 されることの想像はつく。それでもへし切長谷部は逆らわない。駆けて部屋を出て、ついでに舌で唇の血を舐め取り、数分で雑巾を手に戻ってくる。そして、捧げるように雑巾を審神者に手渡した。
 直前まで誰かが使っていたのか、重く湿っている。黒ずんだ表面も、ほつれた糸も、みすぼらしく汚らしい。

 バチン。

 水気のせいか、小気味良い音が響いた。へし切長谷部の顔に叩きつけられたそれは、重力に従って垂れ落ち、畳にへばりつく。例え既に口元の血が清められていようとお構いなしだった。大義名分など彼女の前では意味が無い。

「何をしているの。畳が湿気で痛むでしょう。拾って」

 へし切長谷部はやはり黙って従い、さらに問いかける。

「それで、当初のご用命は?」

 律儀すぎるほど従順なその質問は、穿って見れば見事な皮肉である。審神者は冷たい眼差しをへし切長谷部にやって、

「もうどうでもよくなったわ。下がってよし」

 と言い捨てた。そもそも用などあるはずもなかった。



 似たことが数え切れないほど続いた。
 へし切長谷部についた傷は必ずと言っていいほど審神者によるものだった。頬の真っ赤な平手の痕、鼻からどろりと溢れる血、ざんばらに切り落とされた髪の毛、切った唇と肌には青痣。
 しかし痛々しいそれらは、翌日になれば綺麗さっぱりと元通りになった。審神者はどれだけへし切長谷部を傷つけても、手入れは決して欠かさなかった。
 鬼の所業の中に見せる唯一の優しさと捉えることもできようし、終わらぬ地獄の下準備と、臆病な色眼鏡で恐れることもできるような態度だった。



◇◇◇



 さて、かくも理不尽極まりない仕打ち、目撃するだけでも気分が悪くなるのは当然のことである。
 その日も、例の「へし切」という呼び声が本丸に響き、燭台切光忠はため息をついた。

 燭台切光忠も、あの気紛れな審神者に振り回されたことは何度もある。けれどその内容は、夕餉の献立を直前になって変えろと言いだすだとか、かっこいいと思うように髪を結えだとかで、それなりに面倒や手間はかかるにせよ可愛らしいものだった。それこそ、子どもの我儘を聞くくらいの心持ちで接していられた。
 だが、あれはなんだ。少なくとも、あそこまで暴力的な仕打ちを燭台切光忠は受けたことが無かった。他の仲間達に訊いても、大なり小なり我儘の種類は違うものの、あれほど陰湿ではなかったという。

(長谷部くんが抵抗しないから、エスカレートしてる、とか?)

 単なる悪戯が、相性のせいで陰惨な虐待に成り代わることはままある。それだろうかと燭台切光忠は考えてみた。
 五虎退や平野藤四郎の顔が思い浮かぶ。五虎退の気弱さは、意地悪く捉えるなら絶好の標的だろう。平野藤四郎の従順さはそれこそへし切長谷部に通ずるところがある。そこで彼らにも話を聞いたが、答えは皆と同じだった。謎はいっそう深まるばかりだ。

 へし切長谷部の何がそれほどに審神者を苛立たせているのか、燭台切光忠には見当もつかない。しかしながら、このまま放っておいて事が落ち着くのを待つわけにもいかなかった。
 燭台切光忠にとって、へし切長谷部は他の刀剣よりも少しばかり縁の深い仲間だ。加えて、自分は長くの間あの気難しい審神者の近侍を務め続けている。それを想うと、燭台切光忠は何かやらねばという焦燥感で掻き毟られるような心地がするのだった。
 なぜへし切長谷部は不当に虐げられ続けるのか。審神者の真意を掴まなくてはならない。燭台切光忠はそう考えて、嫌な場面を目にする覚悟もしつつ、審神者の声が響く方へ踏みだした。



 審神者は縁側に腰掛けてどこか遠くを見つめていた。
 こんなにも寒い中、風邪をひいてしまわないだろうか。審神者を心配しつつ、燭台切光忠は身震いする。寒暖の辛さが如実に感じられてしまうのは人の身の欠点であるようにも思う。
 足音が聞こえたのか、審神者は、

「光忠。どうかした?」

 と振り返りもせず言った。

「よく僕だとわかったね」
「わかるわ。近頃、好んで私の傍へ来るのはあなたかへし切だけだもの」
…………うーん」

 返す言葉に困る。へし切長谷部が本丸に来てから、皆が審神者を避けがちになっているのは確かだった。しかしだからといって、そうだね、と同意をするわけにもいかない。
 一応は糾弾するためにここへ来たというのに、自分はどうも恰好がつかない。燭台切光忠はひとまず言葉を選ばず唸るだけに留めて、審神者の横に座り込む。そして、横目で窺うようにして、彼女の表情を確認する。
 悲しそうではない、かといって嬉しそうでもない。あえて言うなら冷徹か。彼女の目には庭だけが映っているようだ。そこには見ているだけで震えがきそうな雪景色が広がっている。
 いつまでも口を開けないままでいる燭台切光忠に、審神者が声をかける。

「お小言を言いに来たの?」

 図星を突かれて心臓が跳ねる。彼自身は別に一切悪さをしていないのに、何故か責められたような気分になる。それでもなんとか言葉を選んで、返す。

……自覚は、あるのかな」
「何の?」
「長谷部くんに対するあの態度は、ちょっと格好悪いよねってことさ」

 きゅっと、審神者の眉が寄る。それでも頑として庭を見続けているのは、果たして意地か、それとももっと興味を引くものが庭に転がっているのか。

…………はぁ。あなた見てくれの割に言葉は優しいわね」

 審神者はため息を一つ零した。

「お褒め頂き光栄────で、いいのかな」
「ええ。褒めてるつもりだからそのまま受け取って」

 燭台切光忠は自分の返しが間違っていなかったことに安堵する。何が、と明確に認識しているわけではないが、対応を一つでも間違えれば終わりだという予感が漠然とあった。針の筵のようだ。

(前はこうじゃなかったんだけどなあ)

 へし切長谷部が喚ばれてから、もっと言えば審神者の癇癪が爆発するようになってから、審神者との距離はずいぶんと遠くとげとげしいものに変わってしまった。とはいえ、それまで良好な関係でいられた審神者を憎いとは思えず、かといって原因がへし切長谷部にあるとは思い難い。二転三転しても解決の糸口が見当たらず、燭台切光忠は半ば途方に暮れていた。
 それを何とかするためにここに来たのだ。改めて話を戻そうと、彼は重い口を開く。

「それで、その…………まあ、気の合う合わないはあると思うから、どうしようもないのは仕方ないんだけどね?」
………………
「正直言って、君の長谷部君への扱いに、僕らは戸惑ってる。皆が君を避け始めてるのは、君が嫌いとかじゃなくて、どうすればいいのかわからないからなんだ」
「別に何もしなくていいけれど。私とへし切の話でしょう? なら他の者は関係ないじゃない」
「うーんと。それはそうなんだけど────」

 言い淀んで、視線が宙を彷徨う。そんな燭台切光忠の横で、審神者はふっと、息を漏らすようにして笑った。

「へし切が可哀そうだから止めてあげて、ってことではないの?」
…………言ってしまえばそうなんだけどねぇ」

 可哀そうだなんて物言いはへし切長谷部の最も嫌うところだろう。そんな気がかりがまず一つ。今の審神者に提案をするのは、命令や口答えに聞こえそうだという不安が一つ。
 二重の意味で言い出しにくかった言葉を、審神者本人がいとも簡単に言ってのけたので、ますます燭台切光忠の口は鈍くなる。ここではっきりと肯定してしまうのも、へし切長谷部の顔が立つまい。だから燭台切光忠は話をずらすようにして、かねてからの疑問を投げかける。

「どうして長谷部くんにそう辛く当たるんだい?」
「あら、言ってなかった? 嫌いだからよ」
「うーん。そればっかりはどうしようもないけど…………

 燭台切光忠は、へし切長谷部の良いところを挙げろと言われればそれなりに挙げられる自信はあった。けれど、流石にそうするほど燭台切光忠も馬鹿ではない。嫌悪を無理にねじ曲げたって、暗いわだかまりが募るばかりだ。それよりは平和的に、と、新しい考えを恐る恐る提案する。

「それならせめて、距離を置くとか。なんなら、彼への話は僕が言付けを受けても良いし」

 近侍としての責任感が言わせた言葉だったのかもしれない。不仲な彼らの間に立つというその提案を、審神者は一笑に伏した。


「光忠、いいこと教えてあげましょう。そういう考えをする者はね、馬に蹴られて死んでしまうのよ」


 人の恋路を邪魔する者は。
 ただでさえ多かった疑問符がさらに増える。憎らしいから虐げているのではなかったのか、と。一貫しない言動が混乱の渦をさらに大きくする。
 それでも燭台切光忠が彼女を理解しようとしてなんとか捻り出したのは、愛情の裏返しという言葉だった。だから、釈然としない気もしつつ、改めて確認する。

………………もしかして今までの君の行為は、可愛さ余って、ってやつなのかな」

 予想外れて、審神者はついに大声を挙げて笑った。

「えぇ? ふふ、あははっ! そんなわけないじゃない! 面白いこと言うのね、光忠って」

 芯の底から本気で言っているその姿に、燭台切光忠は二進も三進も行かなくなる。事実を言い当てられた少女が誤魔化すようなそれとは違う。かといって、嘘八百のぎこちなさも感じない。

(この手の話になるなら歌仙君を呼んだ方が良かったかなあ)

 どうしても乙女心云々の話になると、鈍いことを言い出してしまいそうで気が重くなる。そんな自分が恰好悪いのはわかっているのでこれまた輪をかけて心が沈んでいく。
 悶々と考える燭台切光忠に対して、審神者はきっぱりと言い放った。

「嫌いなのよ、あんな男」

 そこまで言われては返す言葉もない。
 こうなっては流石に燭台切光忠も複雑怪奇な心情を理解することを諦め、一度話を切るしかなかった。とはいえ、別の形での解決は思いつかない。続く言葉が無くなって、二人ともが口を閉ざす。
 ひゅう、と冷たい風が身体をなぶり、燭台切光忠は再び身を震わせた。隣を窺えども、審神者は身じろぎもせずやはり一心に庭を見つめ続けている。
 審神者が熱心に見つめているのは何なのだろうか。燭台切光忠は今さらながらに気になって、審神者の視線の先を同じく目で追う。初めはぼんやり庭の風景を眺めているように見えていたが、どうやらその瞳は一点を注視しているようだった。

「気になる?」

 燭台切光忠の視線を感じたのか、審神者はそう問いかけた。

「何か良いものでもあるのかい」
「見えない? ほら、雪が積もってわかりづらいけど。池の向こう、橋の傍よ。よく見て」
「んー………………っ!?」

 ようやく見つけたそれが“何”かを理解して、燭台切光忠はすぐさま庭へ走り出た。

「忙しないこと」

 くすくすと審神者は笑う。血相を変えて駆ける燭台切光忠と対照的に、大層和やかな様子だった。



◇◇◇



 光忠の距離が近づくにつれ、どこまでも白に覆われたうすぼけたそれがはっきりと形を成していく。雪に濡れて青褪める人の影。

「長谷部くん!!!」

 名前を呼んだが反応はない。彫像か何かのようにへし切長谷部はそこで立ちつくしていた。荒い息だけが白くなって吐き出され、彼を一応は生きていると知らせている。
 まだ装具があればましだろうに、あろうことか彼は上着すら着ていない。雪景色に紛れてしまえたのは衣服の白さのせいもあるだろう。だがそれ以上の原因は、寒さで血の気の引いた肌かもしれない。
 いくら人ならざる身とは言えども寒暖や痛みを感じるようにはなっている。このまま放置していては死人のようになる可能性も多いにあった。だから、燭台切光忠は駆けよるなり、へし切長谷部の肩を勢いよく掴んで揺さぶった。とにかく何か反応が欲しかった。

「長谷部くん、返事できる!? 本丸、いや、手入れ部屋────とにかく暖かいところへ行こう!」

 へし切長谷部はただゆさぶられるままだった。平時ならこんな真似を受ければ一喝して腕を振り払うだろうに、光忠が促しても足を踏み出す様子はない。
 ひとまず瞳孔は動いている。息もしている。生きている。このままにはしておけない。雪に濡れた袖を引っ張って動かそうとしたところで、

……………………………

 か細い声がした。声を出した拍子に口元が緩んだのか、歯をがちがちと噛みあわせる音も鳴り始める。

「ごめん、ちょっと話を聞く余裕はないから!」

 燭台切光忠は無理やり相手の腕を自分の肩に乗せて、引きずるようにして屋内を目指す。ずっしりと重く、冷たい感触。直線で見ればたいしたことない距離だと言うのに、池を周らなければいけないのがもどかしい。誰か助力を頼みたいほどだったが、それは叶わなかった。
 一番近くで事の成り行きを見届けている審神者が動かないというのに、彼女を差し置いて誰が手を貸せるだろう。



◇◇◇



 やっとの想いで縁側まで辿りついたところで、審神者が声をかけた。

「光忠、待って」

 手入れ部屋へ直行するにも、審神者の許可がなければ開けられない。光忠はそれを知っていたから、急く気持ちを無理やり抑えて彼女の命に従う。
 審神者は立ち上がり、光忠に身体を預けてぐったりとしているへし切長谷部の元へ寄った。そして手を伸ばし、血の気の引いた彼の頬に触れた。

「────────冷たい」

 くすくすくすくす。
 今度は寒さからではなく、ざわつく心のせいで光忠は身震いする。
 笑い声とはこれほど不気味なものだっただろうか。
 十中八九、へし切長谷部をこうしたのは審神者だろう。面白がってもいたかもしれない。それに対して、光忠は流石に失望もした。だがそれ以上に、強く渦巻いていたのは、得体の知れなさ。理解できないものへの恐怖だった。

「き、みは」

 思わず声が出る。

「君は長谷部くんをどうしたいの」

 駆け引きも気遣いも、全てを取っ払って光忠は訊ねた。笑い続ける彼女が、急に何よりも恐ろしい怪物に思えた。しかもそれは、力任せにどうにかなるものではなく、抵抗もできないままにぐずぐずと心を腐食させにくるような怪物だ。だから、光忠の心にあったのは、未知の恐怖から逃れたいという気持ちだけだった。しかし、

「秘密、よ」

 そんな願いもたった一言で断ち切られた。