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太公望と普賢
トリミング 望普編9
twitterなどに掲載していた極短編のまとめです。望普、伏普、原作軸、現パロなどいろいろ。
「普賢真人、実は崑崙十二仙になりました!」
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【傘がない】現パロ
傘がないことに気づいたのは木曜の放課後だった。
午後から雨という天気予報を見て、家を出るときに手に取ったのは覚えている。駅に行く途中で普賢の家に寄り、電車に乗って駅を出て、学校に着くまでにコンビニに寄った。そのどこかで忘れたのかもしれない。普賢の家ならまだ回収できるだろうが、電車かコンビニならほぼ絶望的だ。安いビニール傘だがないと困る。さしあたっては
「やっぱり降ってきたねえ」
隣で空を見上げて普賢が呟いた。はたして天気予報はちゃんと当たったのだ。
「望ちゃん、傘は?」
「どこでなくしたかのう
……
」
やれやれと肩をすくめると、普賢も呆れたようにもう一度空を見る。厚い鈍色の空から降るそれはやみそうになかった。ほら、と普賢は傘を開いた。
「待ってても今日はやまないみたい。入れてあげるよ」
かたじけない、と言って傘に入るとパラパラと軽い音が頭上で弾けた。
一本の傘に二人はどうしても狭くて、そっち詰めてよとか、おぬしのほうが、とか言い合ううちに、気づけばどちらもほぼずぶ濡れだった。
「これじゃあ傘持ってても同じだね」
普賢は笑いながら傘を閉じる。すっかりあきらめたらなんだかちょっと清々しかった。
「うちで着替えておいでよ。こないだの映画録画したからみよう」
「おっ、じゃあどこかでアイスでも買ってくか」
踊る足取りで雨の街を駆ければ、水たまりがシンバルみたいにパシャンと響いた。
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