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太公望と普賢
トリミング 望普編9
twitterなどに掲載していた極短編のまとめです。望普、伏普、原作軸、現パロなどいろいろ。
「普賢真人、実は崑崙十二仙になりました!」
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【雲の上へ】
叩きつける雨音に、混じるそれに気づいた。物音とも気配ともちがう、他に例えようのない直感だった。小さな灯りを掲げてうすく扉を開くと、濡れそぼった友人が立っている。
どこか困ったような、言い訳をするような顔で、降る雨を避けようともしない。どうしてこんな日に、と呆れながら部屋に招き入れた。
扉を閉じても屋根を叩く雨音が部屋に響いて、会話を妨げるほど。戸口にできた水たまりに足を浸したまま動かない彼の、腕をつかんで引き寄せようとして拒まれた。腕から腕へ水滴がしたたり伝って落ちる。
「雨をやませる方法はないか」
雨音に紛れ、しかし決して雨ではない重さで、その言葉が耳に届いた。
「わしに何ができる?」
これは悲鳴だ。ただ雨に打たれるしかない、誰かにさしかける傘を持たない者の。
「雲の上は晴れだよ。ここにいては見えないけど」
そこには雨は降らないし、もっと広い視野で世界を見られる。傘を持たない人を見つけて、手をかざしてあげられることができるかもしれない。もしかしたら雲をどかして雨をやませる方法も見つかるかもしれない。
「だから僕は上に行く
——
きみはどうする?」
前髪から雫が落ちる。瞬きを忘れた目がふと細められた。
まずは体を乾かそう。熱いお茶を入れて、雲の上へ行く方法を語りあかすのだ。きっと雨は夜通し降り続く。
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