【#深淵覗きの断章】But It Is Not This Day

アレフ=レーシュ編、最終作。
夢を介して、『捨てられた地の大精霊の記憶』を見たガーベラとネモフィラ。
目覚めた彼らに、空の王国と星の子どもたちの運命を揺るがす試練が待ち受ける。

⚠原作の諸要素に対する独自解釈・捏造・オリジナル設定あり⚠
※戦闘・流血描写を含みます。

Fanmade by チーバオ(QiBao)
#sky創作 #sky二次創作


「ネモ……遂に、“あの子”の真髄を得たんだね?」
 深淵覗き白イタチのガーベラはネモフィラに尋ねた。
「おう。他にも色々頼まれてやったぜ。“直結交信”で伝える」
「わかった、手を繋ごう」





「ガーベラ、念の為聞くけどよ……覚悟は揺らいでねえよな?」
「当然だよ。イジーの件で初めてあの影を『王位』を断ち斬ってから、私たちの為すべき事は決まっている」
「言うと思ったぜ。それじゃ、臨むとするか!」





 書庫の大精霊は問いかける。
「深淵覗き、そして、アレフの後継にして真髄よ。あの子の『心からの願い』を聞いた上での、あなた方の決断……聞かせてくださいますか?」
「オレの……オレたちの答えは、これだぜッ!」





 ネモフィラが見せたのは、力強い『固辞』のエモートであった。
 かの子はガーベラの手を取り、星座盤の中心に立ち、大精霊たちに向けて誓いを叫んだ。



「オレの名はネモフィラ。ネモフィラ・アレフ=レーシュだ。先王から全てを託され、真髄を引き継いだ者として、オレは『王位』を拒む!」

「アレフの望みは、『王冠と玉座を棄て、この呪われた世界の理を正し、償いの終わりに虚空へ去ること』だ。『“やり直し”も、我を喪ったことを悔やむのもやめよ』とも言ってたぜ」

「オレは『王位』を棄てたアレフ=レーシュの片割れとして、ガーベラと共に世界を巡る事にする。そして、全ての残り火の子らが抱える呪いを『王に至る運命或いは可能性』を断ち切り、偉大なる銀河の輝き、宙の意志メガバードへ返すことをここに誓う!」

 大精霊全員が拍手し、ネモフィラの宣誓に賛同した。



「最後に、この場を借りて、もう一つ大事なことを話しておくぜ。特にガーベラに対してな」
 ネモフィラは深呼吸し、白イタチのガーベラを真剣に見つめ、話し始めた。



「ガーベラの同行はアレフ本人の望みだ。そして、オレとしても……他人や世界のいつくしみ方を教えてくれたお前と共に居られるなら、どんな困難も一緒に乗り越えられる気がするぜ!」



……ありがとう、ネモ。私も、あらゆる脅威からキミを守り抜いて、キミと共に使命を果たそう」
 感極まったガーベラは、恭しくネモフィラに跪いた。
「これ以上、王の影に狂わされる子たちが現れないように。王の罪業を継ぐ者であっても、皆が皆、それぞれの道を選び、何処へでも、何処までも飛んで行けるように」



 ネモフィラ・アレフ=レーシュ。
 深淵覗きガーベラ。

 王位返上を誓いし後継と、守護の獣。
 彼らの『真の冒険』は、ここから始まる。