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チーバオ(QiBao)
2024-01-08 02:03:10
21800文字
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Sky二次創作『深淵覗きの断章』
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【#深淵覗きの断章】But It Is Not This Day
アレフ=レーシュ編、最終作。
夢を介して、『捨てられた地の大精霊の記憶』を見たガーベラとネモフィラ。
目覚めた彼らに、空の王国と星の子どもたちの運命を揺るがす試練が待ち受ける。
⚠原作の諸要素に対する独自解釈・捏造・オリジナル設定あり⚠
※戦闘・流血描写を含みます。
Fanmade by チーバオ(QiBao)
#sky創作 #sky二次創作
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念動力が解除され、リトル・ガーベラと大精霊たちは肩で息をしながら起き上がる。
草原の大精霊の右手で抱えられたイジーは、恐怖のあまり丸まって、無言で震えていた。
「大賢者様、ヤバい」
「あの気迫、『最初の叛乱戦争』の時よりコワすぎだって!」
双子の大精霊も、当時の忌まわしき記憶を思い出して、すっかり震えあがっている。
雨林の大精霊は双子を睨み、「今は怯えている場合ではなかろう」と呆れ気味に言い放つが、王の復活を渇望する『宰相殿』の、どろりとした感情の発露を目の当たりにして、密かな恐怖を覚えた。
それを察知して、草原の大精霊は雨林の大精霊に寄り添い、華奢な肩に大きな左手を置く。「僕が傍にいるよ」という思いが伝わったのか、振り返った雨林の大精霊の眼光が幾らか和らいだ。
「ゴホッ、ゴホッ
……
」
その一方で、孤島の大精霊は咳き込みながら杖をつき、捨てられた地の大精霊とリトル・ガーベラに介抱されていた。
「ふー、幾らか楽になったわい。しかしラメドの奴め、ネモフィラを傷付ける事を厭わず、無理やり攫うとはのう」
「イジーの記憶映像を見た時から、すごく嫌な予感はしてたわ」ガーベラは溜息をつく。
「でも、あの執着ぶりは想像以上でぞっとする。早く大賢者様とネモを探し出さなくちゃ! でも、二人は一体何処へ
……
」
「思い当たる場所はひとつしかない」捨てられた地の大精霊が答えた。
「書庫の地下にある、秘密の宝物庫だ。そこには、かつて陛下が魔力を込めた《光の王冠》と、陛下が神に至るために作り上げた《至高天の玉座》が、修復された状態で保管されている。宰相殿はそれらを使ってネモフィラを王に
―
新たな神にするつもりだ」
ネモフィラが無理やり王冠を被せられ、力尽くで玉座に据えられる様を想像し、リトル・ガーベラは恐れ慄いた。
「ガーベラよ。宰相
―
ラメド殿の心と願望は、かつての私と同じように狂気で満たされている。罪を重ね、国も民も救えず、自暴自棄になっていた私は、ラメド殿に心を救われた」
捨てられた地の墓所の焚火で見た、あの勇者の記憶の夢を思い出し、ガーベラは息をのむ。
「だからあのお方を慕い、その願いに賛同し手を貸してきたが
……
今はもう、手放しで肯定は出来ない」
しばし沈思した後、捨てられた地の大精霊はまた言葉を続けた。
「何故なら、あのお方の願いは、この星の子の時代を、いや、それどころか、お前たちの存在そのものを否定することになるからだ。ラメド殿は『全てを初めからやり直すため』にネモフィラを求めている」
「
……
そんなの、止めなくちゃ」
親愛なる友を攫った書庫の大精霊の目的に、そして、かの大精霊の願いが齎す恐ろしい未来に、ガーベラは居ても立っても居られなくなった。
「何がなんでも、大賢者様を止めなくちゃ。 これまでの冒険が、ネモとの思い出が無かったことにされるなんて、絶対に嫌よ! その宝物庫の場所を教えて!」
「ああ、案内しよう。あそこは普段以上に強固な魔術で守られている。故にだ。私とお前で特別な秘技を使うぞ」
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