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美結
2026-01-04 11:46:52
33619文字
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ロール
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🐯👒原作軸SSまとめ
2023年から2025年までのロール原作軸SSをまとめました!
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『悩みの種は』
サウザンドサニー号はいつ訪れても賑やかな船である。
その中心にいる男こそ、この船の船長でありトラファルガー・ローの恋人でもあるモンキー・D・ルフィその人なのだが、ローは最近その事実に悩まされていた。
今も此方へたまに意識を向けつつ、船員であるウソップやチョッパーと戯れているルフィを自然と目で追ってしまっている。これについては、自覚以前からの事なので気にしたところで今更だ。ローの悩みは別のところにあった。
ひらりと、視界の中で揺れる赤いシャツから覗く綺麗な白い肌。窮屈な格好は嫌いだからと、新世界に入ってからも無防備に晒されているその肌に、ローは一抹の不安を抱いていた。
(あいつ自身は気にも留めねェんだろうな)
恋愛の『れ』の字も知らなかったルフィにそれを教えて、気付かせて、伸ばした手を掴み取らせたのは他の誰でもないロー自身だ。
ここまで来るのにはそれなりの時間をかけなければならず、やっと繋いだ手を決して離さぬようにと思ったのも束の間。全く別の角度からの問題発生には思わず頭を抱えそうになっている。
今も仲間達と笑い合いながら、無防備に曝け出されているあの肌をこれ以上他の誰かに見せたくないなどと考えてしまっているのだから。
深いため息をこぼしたローの元に、キッチンからサンジがやってきてアイスティーの入ったグラスを差し出した。
「どうした、難しい顔して」
「自分の心の狭さにウンザリしていただけだ」
グラスを受け取って、口をつける。
冷たすぎず、温くもないアイスティーは喉越しもよく美味しい。思っていた以上に喉が渇いていたようで、ローは一気に半分ほどアイスティーを飲み干した。
「言うほどか?」
暫く傍に居たサンジは、ローのこぼした一言の意味に気付いたらしい。それでも僅かに首を傾げたということは、これまで上手く隠せていたのだろう。安心したような、複雑なような気持ちになりながらローは小さく頷いた。
「今も我慢してるって?」
「そうだな。お前が聞いたら軽く引くぐらいには」
「マジかよ
……
」
僅かに表情を引き攣らせたサンジに対し、ローは平然とした顔で続ける。
「言わねェけどな」
「そうだな、おれじゃなくてあいつに直接言え」
表情を正したサンジがそう言って視線を其方に向けた時だった。ウソップ達の元を離れたルフィがこちらにやって来たのは。
「サンジ、おれも喉渇いた!」
「すぐ持ってきてやるから待っとけ」
「おう!
……
って、トラ男?」
トレイを手に一旦キッチンへ戻るサンジと入れ替わるようにローを見たルフィは、何故か不思議そうな顔をする。
「なんだ」
「いや、なんか怒ってるか?顔が怖い」
「怒ってはいねェよ」
「そうか?
……
ならいいけどよ」
今一つ納得できていないまま、ローの隣に座り込んだルフィはふーっと息を吐き出す。
「ウソップの話が面白くってよ」
「大笑いしてたのはそのせいか」
「あァ、トラ男も次は一緒に聞こうな!」
そう言って笑いかけるルフィを見たローは、思わず手を伸ばした。見た目が綺麗なだけでなく、触り心地も良いルフィの肌に、何故だか今日は無性に触れたくなっていた。頬に片手を添えて、ふにふにと触り心地を確かめてみる。
「トラ男?」
「少し黙って触られてろ」
「おう」
やはり不思議そうな顔をしたルフィだったが、ローの手から逃れようとする素振りは見せない。この素直さを自分だけのものに出来ればいいと、思わない事もない。けれどローの求めたルフィの姿は、そこにはないから。
頬から首筋へと片手を滑り下ろして、そのままやんわりと首を片手で掴む。ルフィはローを見たまま、動かない。暫くして手を離すと肩を軽く押さえ込み、ローはルフィの首筋へと唇を寄せて。
「痛ッ!?」
ガブリと噛みついた。といっても甘噛み程度だったが、突然噛まれたルフィは驚きもあって思わず声を上げてしまったらしい。離れて、ククッと喉奥を鳴らしながら笑うローにルフィはややムッとした。
「何がしてェんだよ、トラ男は」
「今やってみせただろ」
「
……
腹減ってるのか?それとも
……
」
それとも。その先に続く言葉がなんであれ、ローは静かに決めていた。
今宵はたっぷりと、その肌に印を残そうと。
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