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お芋さん太郎
2022-07-26 21:11:55
38092文字
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twst
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僕のヒーロー
#ツイステ×映画ベイマックスのクロスオーバー
#シュラウド兄弟
#設定捏造
#オリキャラ・モブキャラ
#爽やか読後感
#最後にオマケあり
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◆
オルトはハニーレモンに支えられ、地上にフラフラ降り立った。
エネルギーは残り8%。戦う力は残っていない。
「あとは僕らに任せて」
「うん、気を付けて」
短いやりとりを残し、ヒロとベイマックスは再び空へと舞い戻った。
それからは早かった。
皆で必死にマイクロボットを削ったおかげだろう、キャラハンはすぐに弾切れに陥り、抵抗不能になった。あっさりとベイマックスがお面を破壊し、制御を失ったマイクロボットは崩落、同時にポータルも崩れ落ちた。
キャラハンを拘束し、一件落着。と思いきや、ポータルの動きは止まらない。地に落ちてなお、物質を吸い込み続けているのだ。
「まだ動いてる。停止させなきゃ!」
「磁場が衰弱しているんだ!決壊するぞ」
「
…
ここから離れよう」
ヒロがポータルを止めようとしたが、クレイがそれを遮った。磁場が崩壊すると近くにいる者すべてに危険が及ぶ。致し方ない判断だ。
その場の全員が科学に精通しているため、異論を唱える者はいない。できるだけポータルから遠くに離れようと、一斉に走り出した。
「ベイマックス!」
ベイマックスだけが、その場から動かなかった。稼働し続けるポータルを身じろぎひとつせずにジッと見つめている。
気が付いたヒロがベイマックスに駆け寄った。
『センサーが生命を感知』
「え?」
『あの中です。生命体は女性、仮死状態のようです』
抑揚のない機械的な声で、ベイマックスがポータルを指さした。キャラハンがハッと息を飲む。オルトもスキャンを開始し、静かに頷いた。
「キャラハンの娘は生きてる!」
「アビゲイル
…
」
ヒロが素早くベイマックスに飛び乗った。ポータルの入口を鋭く睨み。
「行こう」
ベイマックスに声をかけた。
クレイが驚いた様子でそれを制止する。
「もう入口が崩壊してしまう!」
「生きてるんだ。助けないと
…
そうだろ、ベイマックス」
『飛べば人助けになります』
ヒロはベイマックスと顔を見合わせニヤリと笑った。そしてベイマックスの背に赤くて固い翼を広げ、勢いよく飛び立つ。
加速をするために一度急上昇。方向転換をしてポータルに向かうところで隣を飛行する青に気が付く。
「オルト!」
「僕も
…
僕も一緒に行くよ!」
「君には無理だ、もう限界なんだろう⁉」
彼の胸に灯る炎はもはや絶え絶えだ。きっともう飛行するのもやっとなのだ。
オルトが眉根を寄せて耳部分に手を当てた。イヤホン機能を切ったらしい。
「ヒロ、僕は君を見捨てられない。どうかお願い。守らせて」
次第にオルトが遅れ始めた。
「兄さんは
…
兄ちゃんは、いつも僕を守ってくれた。僕のヒーローなんだ。僕も、君のヒーローになりたい。もしも君が帰ってこなかったら、僕は
…
」
さっきまで隣を飛んでいたオルトだったのに、もう振り返らなければ見えなくなってしまった。エネルギーが足りず、減速し始めているのだ。それでもオルトは飛ぶことを止めない。
ヒロは一方の手を後ろに回し、オルトの手をキュッと握る。
「オルト、大丈夫だから待ってて」
「ヒロ」
「僕の兄さんは僕の元へ帰ってこなかったけど、僕は絶対に帰るから」
手が離れた。オルトが遠くなる。
それでもヒロは、振り返らなかった。
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