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はしびろこう
2026-03-11 23:39:24
28368文字
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マハバ特異点
みんな大好き!1ページ練習のちよどさんが描かれたOPEDがはちゃめちに良くて‥三次創作書かせていただいたらアフターストーリーまで頂戴したっていうこの世の夢みたいな一週間でした‥
こちらに掲載許可頂いてるのでみんなぜひ
最初のOPED
最後のマハバ聖杯戦争後日談
がちよどさん作品です!
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まけない
なんのことはない。最初の戦いでビーマとマスターが目立つからと引いたのは、神秘の隠匿などではない。
目立たずにしなければならないのは、王子の暗殺だから。
完全なサーヴァントでないのは、バラモンといえど、人理から完全なサーヴァントを引っ張れるほどのバラモンなんて、そう数がいるわけない。
だから、この地と、この物語と縁が深く
――
ドゥリーヨダナを正々堂々と殺したい、そして戦争を起こさせないために召ばれたのがビーマ。
そして俺は、俺の願いは
――
旦那を守りたいという願いから、呼ばれているのだろう。
そう、クルクシェートラは神が望んだ戦争である。
あの戦争を起こさせるために、旦那を守れということなのだ。
乾いた笑いがもれる。
「ハハ」
旦那を守る、今度こそ守りきれる。それは願ってもない。
だが、守り切れば予定通り戦争が起こる。
――
最低の選択だ。だがそれでも、俺がここで旦那を守らなければ、俺はあんたに、会うこともできない。
これは、地獄へ進むための防衛戦。
――
いいだろう、今一度、やろうではないか。
あの地獄を起こすため、俺はあんたを守り切ろう。
「あーちゃー? どうした?」
「ん?いや、負けらんねえ理由が増えただけ」
「?」
「もう寝ちまいな、旦那。明日は早いぜ。侍従が起こしに来る前に帰らねえと」
「うん」
旦那の腹に置いた手に、思うことがあるかのように旦那の手が重ねられる。
「お前は寂しがりだから、手をにぎっててやる。お前もねるんだぞ」
「ありがとな、旦那」
「おにいちゃんだからな!
……
おやすみ、あーちゃー」
もじょもじょ、体の上で座りのいいところを探して蠢いてから、手を握り直して旦那が緩やかに眠りに落ちていく。
「おやすみ」
※
遠い地平があからんで、徐々に光が広がる。
世界が目を覚ますように夜のとばりが上がり、世界を明るみに照らす。山にも灯りが広がっていった。
朝はやはり早い。
霊脈で横になって、だいぶん魔力もたまった。胸の上で眠る少年の頬を軽く撫でて、抱えながら身体を伸ばす。ぱき、ぱきと小さく骨が鳴った。
ふう、と息を吐き腹の上で涎垂らしてる旦那を毛布に包んで山を降りる。
毛布の中でモゾモゾしているが、まだ眠いのか、手で何度か俺の体を探ってぎゅっと抱きしめてきた。こうなるといつしっかり起きてしまうかわからないので、再臨段階を第二再臨に戻す。
山を降り、森を駆けて胸の中でゴソゴソ動いた旦那が耳元で止まれと命じたので止まる。
「どうした?」
「トイレ」
「そりゃ一大事」
森の中にいるうちに済ましてしまいたいだろうので、森の外で獣の気配を探りながら外で待ってる、と話をして森の外で待つ。
「ふー」
ぴた。旦那を抱えていた手を握り直し、目を瞑る。
旦那が生きてる。まだ、もっと、生きてもらわねばならない。その先がたとえどんな先へでも。
腹は決まっている。だから、残り喚ばれたサーヴァントは是が非でも倒し切らねばならない。
つ、待機している最中、刃先を突きつけられたような殺気を感じ取って目を開ければ、男が一人。
――
シャドウサーヴァントではない。
服は、頭に乗った独特な帽子の形を見るに、平安時代の武士
……
セイバーだろう。召喚した瞬間にマスターを殺したのはキャスターだったか。
目の前の男を観察する。
表情が乏しく、形よく整えられたボブカットも相まって、人というより人形のような印象の顔である。
――
経験上強いやつは二択。
クソほど感情が激しい奴か、
――
こういう人形みたいに人間っぽさが薄い奴だ。
こういう人形に見えるほど人間ぽさが薄いやつは、細面とか身長が小さいからと侮れないのも怖い。技術カンストタイプの特徴だ。
人間らしく、と人間ぽくするために感情を表に出そうとする奴もいるのだが
――
こいつはそういうのに頓着ない
――
自分を道具と割り切っている。
強すぎて、周りもそれを強制しない。
そしてこいつはきちんと、姿形も精神も召喚できている。
マスターはたいした
術者
バラモン
ということだ。
「お前一人か」
声も、大きくはないが通る。
「おう、マスターはちょっと入り用でよお。俺で勘弁してくれねえか」
流石に、チャクラムを出さずに済ませられる相手ではないと判断し、霊基から魔力で編む。
「そうだな、お前を殺してしまえば魔性のものに壁はない」
魔性特攻入り、ってとこか。旦那を殺すつもり満々で笑いも出ない。
「頼光四天王が一人、渡辺綱。参る」
どんなバケモン召喚してやがる、この野郎。
20250321.
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