はしびろこう
2026-01-29 21:30:58
25104文字
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メカクレ特異点

メカクレ特異点再録
アシュヨダと、ちらっとパーバソが香るかも
バーソロミュー、アシュヴァッターマン、ドゥリーヨダナ、カルナ、岡田以蔵、最後にパーシヴァルがそっと出てきます



以蔵さん

 バーソロミュー・ロバーツ。二等航海士として乗船していた奴隷船が海賊に襲われ、そのまま海賊になった男。
 そしてたったの六週間で、船長になった男である。
 人たらしの能力は、とんでもないところがある。
 
 ▪︎
 
 バーソロミュー(この時代に生きてる)の船に乗り込み案内してくれる。
 人当たりのいい表情柔らかな言葉遣い、空から燦々と輝く太陽が顔を照らし、白い歯と健康的な肌、そして装飾がキラキラと反射していた。仕事ができる営業マン、クラスに一人はいるみんなの調整役と言ったら伝わるだろうか。
 声は柔らかく遠くまで通り、横を通り抜ける海賊にも実にフラットに挨拶と声かけ。
 軽口も叩きながら爽やかな笑顔で、どうだ?私の船はと聞いてくる。
「すっごいですね、船の手入れが行き届いてる」
 よくわからなくても相手がこだわりありそうなところを褒めておくんだよ、マイボーイとファースト星五サーヴァントに言われたことを思い出して言えば、向こうはそうだろう!わかるかい?とニッコニコである。
 悪の総帥へ。今、あなたの社交術が役に立ってます。
 
 そんなふうに船案内されながらこそこそと声を抑える。嬉々として説明してくれるバーソロミューの後ろで。
「どーしよ以蔵さん」
「安心せえ、わしがそばにおるき」
「おっ」
 朝日を背に、船内案内されながら以蔵さんが言う。
 うそ、かっこいい。以蔵さんったら。ゲームのスチルじゃないっすか!ってガネーシャ神なら言ってたかもしれない。
 
「ーーわしゃ、護衛の任務だけは失敗したことがなオロロロロ」
「う!うわあああ!!」
 思い切りゲロ吐いて自分の礼装と以蔵さんの服にかかった。
「はっはっは、船弱かったか!すまないな!」
 人たらしはこんな時でも爽やかである。

 ▪︎

 しかし、ゲロのおかげで着替え場所を借りられて通信できる。船旅するやつはゲロに慣れているのさ!って変えの服かしてくれたし、さすができる男ではある。ゲロに慣れる職場ってあるのか。
 しかもちょっとあれなことに、以蔵さんが昨晩バーソロミューに剣技を見せたらしく、メカクレなのもありいたく気に入られていたようで――しばらくここにいるといい、って誘われてしまった。
 通信、むこうと取れるかな。と思ったけど、抜かりのないダ・ヴィンチちゃんが、単独行動が可能なアーチャーには通信機を持たせてる。
 アシュヴァッターマンの顔を思い浮かべる。ウッス。怒られるやつかぁ。
 通信を繋げる。音声だけ。
 
「あー、あー、声聞こえたら返答して欲しいんだけど」
『てんめぇ!どこで!なぁにしてやがる!』
 向こうもどうやら俺がいないことに気づき、ダ・ヴィンチちゃんと連絡とってたらしい。向こうで立体映像出すわけにいかなくて向こうからのは切っていたのだ。
「えーーんごめーーん!実はかくかくしかじかでぇ!」
『イゾーー!!』
 以蔵さん怒られ案件。俺も悪かったんです、許して。
「マスターは、わしが守っちゃる……
 ゼェゼェ死にかけの声で言ってて、戦闘か?!ってちょっと向こうが見直しかけた後に「深酒からのゲロです」って言ったらアシュヴァッターマンの無言が入る。
 血管浮き出てキレそうなの我慢してるのが見える。本当にごめん。ここで大声はNGってことは頭に入っててよかった。
 そこでドゥリーヨダナがもー!みたいな声で入ってくる。
『仕方のない男だ。幸いパスは切れておらん、聖杯と一緒に掻っ攫うものが増えただけだ』
『マスター達の安全は』
『安心してくれたまえ、私の船は乱暴目的に少年や子供を連れ込んだら即刻刑罰だ』
 バーソロミュー・ロバーツ。人徳で船長になった男!
 さすが、助かる。
 
 ――お酒飲みながら見つめられて酒の肴くらいにはされるかもしれないけれどね!

 うーん前言撤回しちゃおっかな。

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