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さの
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一次創作BL
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〈前編〉紺色彼氏とオートクチュールプラン
16000字ほど〈前編〉 一次創作BL「レンタル彼氏」物 社会人CP 眼鏡年下大型ワンコ×紺色が好きな、しっかり者だが変わっているところがある美人 ハンドルネーム上の名前は櫂人(かいと)×透萌歌(ともか)です。一日デートと後日談。
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本気で練ったデートプランをいくつか提案した。
しかし、『彼』からの返事は、全部、遠回しな「却下」だった。
このうちどれかは、きっと『彼』は気に入る、喜んでくれるだろうと自信の有ったプラン全てを却下されてしまったのが、不満で悲しかった。
もっと気軽で手軽なのが好きなのかと訊いてみようとして、それはちょっと失礼かとベッドで寝転んで
携帯
スマホ
とにらめっこしていると、「それらはあなたの本当に行きたいところなのか?」なんて訊いてくる文章が送られてきた。
なぜ、ずっと
……
そんなこと訊くのだろうか。
きみとのデートなのに、僕の行きたいところに行くのではだめだ。
これまでなら、相手の要望に応えて、楽しく歩き巡って、ガイドラインに則って、求められる時間を過ごした。
もしや、普通の、ありきたりなデートだと、楽しくないタイプ?
デートっぽいデートではもう満足できない、だからこのサービスに?
それだったら、あまり希望に応えられないなと思って、携帯を握った手を顔の横に下ろす。
でも、強い希望が「こちらの行きたいところ」なのが、文の調子が、俺ではなくあなたの、というように優先事項がまったくおかしい
……
とメッセージを見つめて思う。
そして気づいたのは、これは既読スルーするタイプじゃない。「短い答えに時間がかかる」長考タイプだ。僕が迅速な返信を心がけ急ぎすぎて、返信を待てなくて、『彼』が返事をする
間
ま
を作らせなかった。もっと、ゆっくり返事を待つべきだったのだ。反省した。
繰り返し「行きたいところある?」という問いを投げられると、そこまで言うなら、行きたいところ行くか、と僕はベッドから起き上がって、考えた。
人を楽しませるデートプランではなく、自分の行ってみたいところ。
初めてだった。デートで、人の希望ではない、行きたいスポットを具体的に考えるのは。
すぐに返事ができなかった。
考えるから返信をちょっと待ってほしい、と送った。
しばらくして短い文章で「いくらでも待つ」というような答えが返ってくる。
それから一晩考え、僕はプランを作った。でもこんなのを、送ってもとメッセージ欄に入力してから送信をためらった。だってやっぱり、相手が全面的にお金を払うデートなのに自分本位なのは、と前提システム的にも迷った。
あと、こんなに自分の望みをはっきり書くの少し、恥ずかしいなと思った。
自問自答していても埒が明かない。携帯をいちど置く。
洗った髪を乾かし、夜のルーティーンをしつつ、デートのイメージトレーニングとして『彼』をこのプランで可愛く連れ回す想像を何度かしてようやく、決心がついて、送る。
「わかった」というあっさりした返事と、遅れて「楽しみ」という言葉が入った文章が続く。
『彼』は本当に楽しみみたいだ。
ふしぎな
……
と僕はベッドにもたれて顔の前に持ち上げて、メッセージの並ぶ携帯の画面を眺めた。
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