鹿
2023-10-07 22:53:16
10468文字
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ある狂人の独白

凄烈鬼と自由の剣、開催誠にありがとうございます。

このお話は土斎と思って書いておりますが、斎藤は最初から最後までずっと死んでいて、土斎はお互いモブ女性と結婚しています。
予めご了承ください。

 
 家にたどり着くなり着替えもせずベッドに倒れ込み、気絶するように寝て、また夢を見た。
 あばら屋の屋根には穴が空いている。いつそうなったのかわからないので、きっとはじめからそうだったのだろう。破れた屋根の向こうには、墨でただ塗りつぶしたような闇が見えた。あんなに何も浮かんでいない真っ黒な空があるだろうか。ひょっとしたら天井を見ているつもりで、地の底に開いた穴を見ているのかもしれない。もう少し覗き込んだら、真っ逆さまに落ちていくのかもしれない。
 そういえばさっきから耳鳴りがひどい。それに気がついた途端、ぐらり、と頭が重くなった。