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鹿
2023-10-07 22:53:16
10468文字
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ある狂人の独白
凄烈鬼と自由の剣、開催誠にありがとうございます。
このお話は土斎と思って書いておりますが、斎藤は最初から最後までずっと死んでいて、土斎はお互いモブ女性と結婚しています。
予めご了承ください。
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結婚式当日、出席した親族や友人たちに笑われながら、土方はここに斎藤がいたら、きっと一緒に指差して俺を笑ってたのだろうと思えて嬉しかった。
そして唐突に思い出す。二度目の生での別れの時のことを。
『聖杯戦争で会ったら、てめえとやり合うわけか、そりゃ分が悪いな。だがまあ、いつものこった』
『ええ、普通に戦うつもりなんですか? もっと葛藤とかしてくださいよ』
『んなことしてて勝てると思うほど、お前のこと舐めてねえ』
『しかも勝つつもりなんだ、ああやだやだこのバーサーカー』
『ふん、てめえにゃ負け戦続きの死にたがりに見えんのかもしれねえがな。俺は死ぬためにも負けるためにも戦ってたつもりは一度もねえし、これからもねえよ』
『あーあ、知ってましたけど。本当、情の寄せがいがないったら』
『まあでも、他ならぬお前がどうしてもって言うなら
……
聖杯戦争中でも、酒の一つくらいは奢ってやるさ』
『
……
はは! なんですかそれ! ああでも、それは少し、先が楽しみになるなあ
……
』
あの時斎藤は、そう言って笑っていたのだった。
こんなに大事なことを忘れていたとは、自分は自分で思うよりもさらに数段馬鹿であったらしい。だがそのくらい、お前が死ぬのは悲しかったらしいのだ。少しは情の寄せがいがあると、許してくれないだろうか。
結局式場に、斎藤の姿は見つけられなかった。
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