鹿
2023-10-07 22:53:16
10468文字
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ある狂人の独白

凄烈鬼と自由の剣、開催誠にありがとうございます。

このお話は土斎と思って書いておりますが、斎藤は最初から最後までずっと死んでいて、土斎はお互いモブ女性と結婚しています。
予めご了承ください。


 その夜、また夢を見た。
 あばら屋は壁をしっかり塗り固めたのに、やはりあちこちが軋んで音を立てている。音の方に視線を向けると、柱がぐらついていた。よく見れば、あちこち腐ってしまっているのだ。どうして今まで気がつかなかったのだろう。柱が崩れたら何もかもダメになる、早く補強工事をしなければとは思うのだが。
 そうすると、この柱に埋まった刀はやはり、折らねばならないのだろうか。もったいないと思って手を出せずにいるうちに、みるみる腐食が進んでいく。刀は目の前でなす術もなく崩れ落ちた。