「おや食われとらん」
「ちっ
……まあいいか読んだ通りだ」
研究室の冷蔵庫を覗き込んだ二者から二様の声が挙がった
「菓子の飴部分に二酸化炭素を閉じ込める方法を思いついての、
もう暫くしたら技術を民間に降ろしてやろうと思うが、この福砂屋カステラのザラメ部分を知らずに食えば強力二酸化炭素爆弾として侵入者の口内か胃袋をあやまたず破裂させ「やめてください」
あいつらの盗み食い対策で何かやってそうだとは思ってましたが、想像してたより人の心が無い
「なんでこっちを盗っていかんかったのかのー?神くんのよりこっちの方が食いでがあるじゃろうに」
「出かける前に『ただの木枯し紋次郎ごっこ』と長楊枝みたいに咥えてデータチェックしてるとこを見せておきました」
「あー真似したがるわな、策士じゃ」
「あいつらいまだにココアシガレットを芝居っ気付きで食いますからね。竜馬なんていかにも悪い顔して懐から『やるかよ?』って」
「そうか楽しいかそうかそうか、ケッ」
「ガキですよ」
「お前さんらみんながな、とんだノロケを御馳走様じゃ韋駄天じゃゲッター2だけに!」
某月の一一日、盗まれたのはチョコレートポッキーだった
その菓子の記念日になるにはあと二十と数年を待つことになる
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