さもゆ
2024-12-06 15:49:18
34977文字
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【スティレオ】ツイログ

1~8…付き合ってないタイプのスティレオ。
9~12…付き合ってるタイプのスティレオ。

2020.12.27 たまごのお粥pixiv投稿作品


ギャン泣きレオくん。

じゃあ慣れて




 ぐすんぐすん、すんすん、レオナルドが泣いている。無茶な命令をされた時や部屋が吹き飛んだ時、爆発や事件に巻き込まれた被害者を見た時とは違う泣き方だ。子どものように目元に握りこぶしを当てて、床に縮こまって泣いている。泣くという様子を体現しろと言われたら真っ先に出てくるであろう体勢だ。
 嘘みたいな泣き方だが、彼は正真正銘泣いていた。ぐずぐずと鼻を啜って、スティーブンさんの馬鹿と湿った声でこちらを小さく罵っている。馬鹿はきみだろ、呆れて返したかったが思ったより参っていた僕はごめんって、と素直に謝りながら蹲っている彼の背中を撫でさすった。「悪かったよ、少年」
「ぐずっ」握った拳の下、鼻水と涙に塗れた唇が言った。「ど、どうぜ、おれはしょうねんでずよ、ひっく、うっうっあなたにとったら、え゛っ、セサミストリートで暮らしてそうな、ガキなんでじょぉ゛」
「セサミストリートなら大人だって暮らしたいさ。おい、いい加減泣きやんでくれ」
「びえ゛え゛え゛え゛ん゛」
「声帯取れてないか?」
「どれ゛でな゛い゛ぃぃい」
 でも取れそうだ、僕は思って水とティッシュを取ってこようと立ち上がった。すると泣き喚いていたレオナルドがぴたりと喚くのをやめて足にくっついてくる。「……ぐずっずび」喚くのはやめても涙と鼻水は堪えきれないらしい。「レオ? タオル持って来るから」「……すん」
 鼻息で返事するな。何言ってるかサッパリ分からん。
 レオは更に僕の足にすりつくと、太ももに両腕を絡めてしがみついてくる。そんなことをされると、と思う。……泣かせた原因を、繰り返してしまいそうになるのだけれど。
……レオ。離せよ」なるべく優しく、絶対的に。
「や」こういう時必ず言うことを聞くのに、彼は足の付け根に額を擦りつけながら首を振る。「い、いかないで」
「あのな、僕はさっききみに何をした?」
「き、きす」
「そうだ。舌入れる方の。で、きみはどうなった?」
……ずびっ」
「そうだ。ぐずぐずに泣き出して蹲っちまった。俺でもさすがに、その、……傷つくよ」
……すてぃーぶんさんの」
「うん?」
「すてぃーぶんさんの、べろ、長かった」
……うん?」
「ちょっと冷たくて、氷みたいにつるつるしてて、お、おれの、べろの根っこの方まで、」ずびびっ! 「く、食われるかと、思っ」びゃあああん、彼は泣きつつも足を離さなかった。「ずんまぜん臆病でぇええ゛もっどギズじだいでずぅ゛うぅう」そしてズボンにぎゅうぎゅう抱きついた。
 足にとんでもない温もりを感じながら、あ、不味いと口を押さえる。なんだかよく分からないがよくないものが出てきそうだった。心臓とか。肺とか。とにかくそんなものが出てしまったらいくらHLと言えど死ぬしかないので押し黙る。それからなんとか屈んで泣きぐずっている塊をぎゅうぎゅうに抱き込んだ。
……あーー……。なんか……抱きつぶしたいな…………
 思わず。
 思わず少しだけ吐いてしまった血潮のあたたかい台詞に、腕の中の少年はぎゃんと泣く。
「きすに慣れてからにしてぇ。あびゃっ!」