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森野 霞
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変わらない8月と君がいる9月_メインストーリー_9月
公式Twitterアカウントで画像で投稿しているメインストーリーを文章の形でまとめ直しております(複数画像やツイートに分かれていて見返しにくい部分もあるため)。
日付でページを分けています。こちらは9月更新分です。ストーリーをまとめて見返したい際などにどうぞ。
※多少修正や変更、増減している部分もあります。内容に大きな違いはありません。
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■8月16日(火) 雨のち晴れ
昨日は前回と同じように『天気雨』でホラーゲームコラボだった。ゲームの内容や進行は前回と変わらないのに、それでも相変わらず怖くて、私は終始叫んでいたように思う。
明けて、今日、8月16日はソロ配信の日だった。
「(雑談配信は前もやったしな〜
…
。ゲーム配信も在り来りだし
――
う〜ん、何か目新しいことがしたいけど
……
)」
何の配信を撮るか、いつも悩んでしまう。誰もがやるような、みんなと同じような配信よりも、目新しくてリスナーさんが楽しんでくれるような配信をしたいと思ってはいるが
…
中々アイディアは出ないしやっぱり配信内容を決めるのが1番難しいと感じる。
「(
――
前は
…
、一度目の8月16日は何をしたんだっけな。何だか、記憶が曖昧で思い出せないや)」
机に座ってぼんやりとそんなことを思う。前回の8月は落ち込んでいた記憶の方が強くて、いまいち自分がどんな配信をしていたのか、覚えていない。ただ淡々と配信を消費する、そんな日々だったような気がして、もう過ぎ去った時間のことなのに勿体ないと思ってしまった。
いつだって、自分の行動を悔いるのは後になってからだ。
……
そんなことより、今日の配信のことを考えなければ。頭を振って思考回路を今日のことに持っていく。
「
――
よし!やっぱりみんなに聞いてみよ!」
私はSNSを開くと素早くキーボードをタップして「配信内容悩んでるんだ〜!みんな何が見たい???」と文字を綴っていく。コメントを投稿してから、続々と返信が届く。通知音が鳴る度に、何だか嬉しくて勝手に頬が緩んでいく。
一つ一つ、丁寧にコメントを見ていく。雑談や歌配信を希望する声が多いが
――
その中に「コハレちゃんの水生生物の解説配信また見たいな!」という雑談でありながらも自分の好きなことを語れる配信の希望も見えた。
「そっか
…
、うん、そういうのもアリだよね
…
!」
私は早速、その返信に「ありがとう!コハレの水の仲間への愛を語りたいと思うよ〜!」とコメントを残し、配信に使う資料作りを始めた。今まであまり自分の趣味を出した配信はしたことがなかったが、いつもより少しだけ、配信の準備が楽しいと感じた。
*
「
――
それでね!ペンギンさんはすごい可愛いんだけどやっぱり過酷な環境で生きてるから雛
…
自分の子供が死んじゃうこともあるし
――
」
配信が始まってからずっと、自分の大好きな水生生物について語っている。好きなことを語っているからか、コメントを見ている余裕があまりなくて、流れていく様子を横目に話し続けてしまっていた。
「っ、と、ごめんねみんな!コメント全然拾ってなかったや〜!えと
……
??」
改めてコメントを少しだけ遡って見ていく。基本的に私の配信は平和
…
らしい、ので、「好きなもの語ってるコハレちゃん可愛い」「勉強になる
…
」「へぇ〜?」「コハレちゃん、意外と賢い!?」「コハレちゃん、愛してるぞ」などなど
……
批判的なものはない。
「えへ、ありがとう〜、みんな〜。一気に喋っちゃったからみんな飽きてるかもって思ってた〜!賢いってコメントもあるけど、好きなことだから勉強
…
でもないか、色々知れるのが楽しいだけどよ〜!みんなも水族館とか行ったら楽しいでしょ?」
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「楽しいけど〜」「普通に水族館好き」「でも調べるまでいかんくない?」「分かる」「調べるほど情熱持ってるのは希少なにんげん
……
」
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「え?!そっか〜
…
。あ、水族館と言えばね、こないだトアくんと一緒に水族館に行ったんだよね。すっごい楽しかった〜!
イルカさんのショーで水被りそうになった時にトアくんが庇ってくれたりしてね〜。やっぱりトアくんって優しいよね」
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「!?」「えっ、トア様とデートしたってこと
…
?」「もしかして付き合ってる????」「!!???!」「トアコハ
……
?」
「トアくんのエピソード、イケメンじゃん
……
」
「そんなことよりコハレちゃんが動物みんなにさん付けしてて可愛さ溢れてる」
「おいみんな落ち着け!!それよりトアくんは俺のことが好きだと思うんだよ」「それはない」「あ〜あ、もうめちゃくちゃだよ」
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「えっ、みんなどうしたの
……
?友達と水族館行くのって変かな
……
??」
次々に更新される、いつもより少しだけ早いコメント欄に私は戸惑ってしまった。ただトアくんと水族館に行ったというだけで、以前の荒れたコメント欄くらい、流れが早い。
でも荒れてるというよりは
……
雰囲気が優しすぎる、気がした。
「(トアくんのリスナーさんだからかな
……
?)」
そんなことを考えている暇は無いのだが、そう思うと何だか微笑ましい気持ちになった。ふふ、と笑みを零すと「コハレちゃんも困ってるだろ」「ごめんね
…
」「CP厨の悪い癖
…
」などのコメントが多くなり、少しずつ穏やかになっていく。
『コハレちゃんはホントに天然だから(?)特に意味もなく友達(トアアオバ)と出かけることもあるし配信で喋ることもあるだけでしょ』
そんなコメントからみんなが徐々に「2人で出掛けた」部分には触れなくなり、またいつもの雰囲気が戻ってきていた。
「(やっぱり
…
楽しいな。こんな風に穏やかで楽しい日がずっと、ず〜っと続けば良いのにな
……
)」
配信はまだまだ終わりそうになかった。
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