森野 霞
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変わらない8月と君がいる9月_メインストーリー_9月

公式Twitterアカウントで画像で投稿しているメインストーリーを文章の形でまとめ直しております(複数画像やツイートに分かれていて見返しにくい部分もあるため)。
日付でページを分けています。こちらは9月更新分です。ストーリーをまとめて見返したい際などにどうぞ。
※多少修正や変更、増減している部分もあります。内容に大きな違いはありません。


■9譛?譌・ (譛ィ) 螟ゥ豌


[トアside]

8月31日のニュースは、蒼葉くんに関してのことで持ち切りだった。正直あまり気分がいいものではない。

つい一昨日のことだが、今思い出しても何だか胸の辺りが気持ち悪かった。――まぁ、それももう無かったことになってしまったのだけど。

どうせ時間が巻き戻るなら、俺のこの気持ちも無かったことにしてほしかった。

*

8月1日の朝。
8月31日を越えた後、やってきた日。……9月1日はやってくることがなく、時間が巻き戻っていることにはまだ慣れない。

ミーティングが終わってから、俺は事務所に赴き、コハレちゃんを呼び止める。

――コハレちゃん!」

声をかけると、コハレちゃんは驚いたような戸惑ったような様子で振り返る。俺はその勢いのまま手を取る。

「と、トアくん!?ど、どうしたの?」

コハレちゃんは驚いた表情で俺に手を引かれるまま、歩き出した。

*

「(……8月1日をもう一度繰り返してるなんて、誰も気付いてないだろうし、言っても信じないだろうな)」

そんなことをぼんやりと考えていた時、コハレちゃんの様子がおかしいことに気付いた。きっとコハレちゃんも気付いているのではないだろうか?
コハレちゃんの腕を引き、人気のない廊下まで連れ出した。……何となく、人に聞かれてはいけないことのような気がした。

あっ、ごめんね?痛かった?」

強くは引いていないつもりだったが、やっとコハレちゃんの腕を引いていたことを謝る。コハレちゃんは「ううん」と優しく首を横に振った。
それを確認して、俺は本題を切り出す。

――コハレちゃん、覚えてるんだね?」

引っ張って来た時には戸惑ったような顔をしていたコハレちゃんがハッとしたように俺の顔を見る。驚いているような、嬉しそうな、複雑な顔をしていた。

「覚えてる、そう!覚えてるよ!私“この今日”を一度経験してると思うの!」

興奮したような様子でコハレちゃんが元気にそう言う。昨日まで落ち込んでいたように見えたのに、この様子では、今のこの状況を楽しんでいるようだ。

――きっと、アオバくんがその元気の源だろう。

微笑ましい気持ちになって、俺はコハレちゃんに微笑む。

「うん俺もだよ。多分、俺たちは……8月をもう一度繰り返してると思うんだ」
!そうなの……うんでも確かにアオバくんが生きてるし今日が8月1日っていうのも……
コハレちゃんも、知ってる、んだね
……、あ、の、うん、そうなの……

コハレちゃんの表情がまた暗くなって、歯切れが悪くなる。慌てて俺は慰めようとしたが――

「ねぇっ、8月に戻ってきたってことは、アオバくんの引退を止められるかもしれないってことだよね?!」

コハレちゃんはパッと顔を上げると、いつものように元気に明るくそう告げた。
コハレちゃんの目は――心做しか、いつもよりキラキラと輝いているように見えた。

そうして――コハレちゃんの一言から、俺たちの『アオバくんの引退を止めよう大作戦!』が始まったのだった――