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ユキ
2025-12-25 16:03:41
33785文字
Public
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🌲🎏アドベントカレンダー
同棲している杉元と鯉登が過ごす12月をまとめたものです
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【⠀12月15日⠀】
クリスマスの飾り付けがされて定番の曲が流れる店内
つやつやと色鮮やかなケーキが並ぶガラスの中を見ながらおいしそうだなぁ、こういうの鯉登好きそう、とか考えていたら「お決まりでしたら」と店員さんに声をかけられる
何がいいか鯉登本人に確認しておいたイチゴのショートケーキ、二人で食べるから4号サイズで
毎年同じものがいいと言われるからいつも同じ注文をしているのに、毎回少し緊張してしまう
受け取り日なんかをメモしている店員さんの前でソワソワしながら、大事な事を伝える
「誕生日のなのでそれ用の飾りにしてもらうことって出来ますか」
お名前はどうされますか、と聞かれたけどそれは遠慮して『誕生日おめでとう』とだけ書かれたプレートと『2』と『5』のロウソク2本
お代を払って貰った伝票を財布の中に折り畳んでしまい店を出る
昨日の雨でまだ濡れている道を軽い足取りで歩く
当日あいつは仕事で、次の日も早かったはず
夕飯何が食べたいか聞いとかないとな
そんな飲めないだろうけどお酒もちょっと良いものを買っておこう
そんな事をつらつらと考えながら、ふんふんと鼻歌を口ずさむ
ふと横を見るとオシャレな服を着たマネキンが並ぶショーケースにだらしなく緩んだ自分の顔が映っていて慌てて顔を引き締めた
それでもちょっとしたらニマニマと上がってしまう口角を上までしめたダウンジャケットの襟に埋めて隠す
「楽しみだなぁ」
主役はあいつなのに、なんで俺がこんなに楽しみにしてるんだとは思うけど
大事な人の大切な日をいっしょに過ごせるんだからこんなにワクワクするのもしょうがないよなぁと開き直る
喜んでほしいな、笑ってくれたら嬉しいな
そんな事を考えていたらなんだかたまらなくなって日が落ち始める中を小走りで家まで帰った
【⠀12月16日⠀】
買ってきた来年のカレンダーをばさりとこたつの上に広げる
隣によいしょと杉元が座ったのを確認してからまずは二枚めくって、きゅっと赤いペンで赤い数字の1を囲って飾る
「来年は日曜日か」
「お、ほんとだ」
日曜日なら次の日休みを取れそうだな、と今年の春先のことを思い出して隣でココアを啜る杉元に提案する
「月曜日、お前が休めそうならどこか行くか?」
「
……
え?!行く!」
ぱっと明るくなる顔にきゅっと口角が上がる。桜にはまだ早いかな、と声を弾ませる杉元の誕生日の横に少し小さめにピンクのペンで桜を描いた
「こうたーい」
描き終わったのを確認した杉元がくるっとカレンダーの向きを変える。まとめて捲られた紙が折られて最後の一枚がぺたりと平らになる
「水曜日
……
ど真ん中だねぇ」
「まぁ、今年と変わらんな」
きゅきゅっと大きく描かれる花丸
相変わらず大きいそれは隣りどころか上にまではみ出していて思わず笑ってしまう
「あ、そうだ」
「んー?」
「ご飯どうする?家で食べるよね?」
描き終わった杉元がひょいっと顔を覗き込んで聞いてくる。あまりにも言葉が足りないそれに少し考えてから今年の事か、と理解する
じっとこちらを見たままの杉元の鼻をつまんでちゃんと言え、とたしなめる
スマホを取り出して確認すると、ふがふがと謝っているらしい男は休み
「
…………
どこかで食べるか」
「え?大丈夫なの?」
きょとんと少し赤くなった鼻を擦りながら驚く杉元に早く上がれそうなことを告げる
「店は任せる
――
期待してるぞ」
「うわぁ、プレッシャー」
くしゃりと顔を顰める杉元の頭を撫でてがんばれ、と言ってやる。イブほどでは無いにしても今から探すとなかなか難しいだろう
んー、とぐりぐり頭をこたつに擦り付けていた男がぱっと顔をあげる。額が赤くなってるが痛くないんだろうか
「
……
家じゃダメ?」
「
…………
理由は」
あぁー、と唸る杉元を見ながらなんかちょっと前にもこのやり取りしなかったか?と既視感を覚える
「二人で、ゆっくりしたいなぁって」
「
………………
ぶはっ」
そうだ確か、とその時の事を思い出したタイミングで少し頬を赤くした杉元がその時と同じような言葉を口にして思わず吹き出してしまった
お腹を抱えて倒れ込むと慌てた杉元の声が聞こえる。笑い過ぎて咳き込めば背中を撫でてくれるのが優しいな、とひぃひぃ言いながらちらりと見ると憮然とした顔をしていてだめだった
「お前は本当に可愛いなぁ」
「は?
…………
あ」
やっとこの間自分が言ったことを思い出したらしくうわぁぁぁ、と今度は杉元が頭を抱えて倒れ込んだ
がたんと揺れるこたつの上でコロコロとペンが転がって目の前に落ちてきたのを拾い上げて起き上がる
くつくつ、と笑いながら首まで真っ赤にして何やら唸っている杉元の背をさすってやれば優しくしないでと、か細い声で訴えられる
しばらくして起き上がったまだ赤い顔のままの杉元に鍋が食べたい、と言えばまた崩れ落ちたのが耐えられなくてしばらく二人揃って床と仲良くしていた
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