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山城まつり
2025-06-02 22:09:16
41939文字
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suicidal/leniency Karte01:聖戦の幕開け
スーリニKarte01、サイト掲載の前にちらりと載せて みます
めちゃくちゃ長いんですけどほぼ書き直してまして、頑張ってるので読んでくださると うれしい すみません、煩悩です
以前より恐らく、手術シーンが大幅に分かりやすくなっていると思います!みんな大好き冠動脈バイパス術、よければ楽しんでいってくださいませ!!!!!!!(狂気)
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11節 ???
………
ヴェルティ某所。
廃墟のビルの一室から、国立中央病院のある方向を眺めながら、緑の長髪を後ろで束ねた軍服の青年が嗤う。割れた窓から春の風が吹き込んで、彼の新緑の髪を靡かせていた。
「
……
どうやら、〝死神〟が本格的に動き始めたようだね。僕という〝魔王〟を差し置いて」
その呟きに、壊れたデスクに座った一人の女性が朗らかに、それでいてねっとりとした口調で答える。彼女は前髪で顔の半分を隠し、胸元の開いたドレスを纏っていた。その口調は穏やかだが、どこか彼を嘲笑しているようなニュアンスを覚えさせる。
「なぁに?〈スアサイダル〉にジェラシー?」
「はっ、そんな訳ないだろ。でも────」
「でも?」
「僕はあいつが嫌いだ。あいつの病が流行したら人類が滅んでしまうだろ。現にヴェルティの人口は激減している。〈病魔〉の使命は死国を築き上げる事なのに、あいつがやってる事は僕達への反逆だ!」
「あのコもまだ幼い
……
若気の至りってヤツよ。
……
本当に嫌ならアナタも感染を広げればいいじゃない、出来るものならね
…
うふふ」
「
……
今感染を広げたところで、あいつの病に負けて撲滅されるだけだ。凶悪な症状を持つ癖に〈病魔〉としての力も強いとか、本当に最悪だ」
はぁ、と溜息を零す青年に、白銀の髪を後ろで束ねた男性が静かに口を開く。低いテノールの声が、鉄筋コンクリートの壁に甘く反響した。
「────〈サタナス〉、最悪の事が起こりそうになったら俺が審判を下す。故に、死国が建国される前に人類が滅ぶ事は無い
……
〈ソルシエール〉もあまり〈サタナス〉を挑発するな
……
」
「いやね〈ペカトル〉、挑発じゃなくて助言よ?」
「挑発だろこの〝魔女〟」
「魔女様とお呼び、坊や」
〈ペカトル〉と呼ばれた、貴族のような高貴な衣服を纏いつつも手錠と足枷をした老紳士ははぁ、と溜息を吐いた。全く、こいつらは〈病魔〉としての自覚が足りないのでは
……
そう思いながら。
春の風が、何処かから早咲きの桜の花弁を連れて窓から吹き込んでくる。
3月、それは別れの季節。彼等の下から、自殺を司る死神は姿を消していた。季節が彼等の別れを嘲笑っている。陽光が、彼等を呪っている。
「────〈スアサイダル〉、お前の望む世界が、訪れる日は来るのか」
彼は厳かにそう口にする。
その真意を識る者もまた、この世界で誰も存在しなかった────。
Karte01 End.
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