【失笑の歌と蒼い月】

自陣Ibパロ/まとめ読み版



【二章】



階段を降りきると、広い部屋に辿り着く。黒を基調としているが、蛍光灯があるため薄暗さは感じない。床には豪華な絨毯が敷かれ、壁には人々が争う絵画が飾られている。カンジはここを、一昔前によくあった貴族の屋敷に似ていると考える。

醜く争い合う絵画は、見ていて気分の良いものではない。さっさと先に進んでしまおうと、改めて周囲を確認する。両脇には、それぞれ緑と赤で鮮明に彩られている扉が一枚ずつ。正面には通路が続いているらしい道があり、ここから遠く奥はよく見えない。

先程の階層と違って、案内役はいない。脱出の手がかりも、友人の探索も何も得ていない。この状況下で、何処に向かおうか。