ろきのや
2025-04-02 19:37:20
29863文字
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アズキャ生存if 二人目のニンゲン(未完)

未完長編アズキャ生存ifな話 何でも許せる人向け。 様々な捏造
2人目に落ちてきたニンゲン君(オリキャラ)がすっげぇでしゃばる。
チャットAIに欲望ぶつけて推敲手伝ってもらってたら盛り上がってしまったのでここに供養。
https://poipiku.com/9119/11644918.html



「待ってよキャラ!ボクは別に、君の事を疑ったりなんかしてないよ!」

アズリエルはキャラの後ろにぴったりと付いて必死に呼びかけた。

キャラは急に立ち止まり、振り返った。
アズリエルはぶつかりそうになり、つんのめりながらもなんとかバランスを保った。
キャラの顔が目に入った瞬間、アズリエルは息が止まった。

キャラの顔は色を失い、虚ろで、どこまでも無表情だった。

「私が悪いんだ」

キャラの声は低く響いた。

「私がうまくやれないから、だからみんな迷惑してる」

ダミアンの存在、周囲の誤解、アズリエルの気遣い。その全てがキャラを追い詰め、自分を責める材料になっていた。

「誰もダミアンに困ってない。私だけがおかしいんだ。そのせいでみんな不安になってるって分かってる。だから、もういい」

キャラの自罰的な諦めの言葉がアズリエルの胸を刺す。

きっと地上での出来事だけじゃない。かつて、地上に出ようと提案したキャラの計画を、アズリエルは断った。
それがキャラを苦しめる原因のひとつになっている。アズリエルにはその自覚があった。

だからこそ、ダミアンの存在によってキャラが何かとんでもない選択をしてしまう事をアズリエルは恐れていた。

ダミアンをキャラに近寄らせたくなかった。地上の気配が、キャラを遠くに連れていってしまうような気がして。

アズリエルは、キャラを失いたくない。

「キャラ、君は何も悪くないよ」

「だったら、どうしてこうなるんだ!!」

キャラの叫びに、アズリエルは言葉を詰まらせた。
行き場のない感情の中で苦しむ親友に、どう声をかければいいのかわからなくなっていた。

……ごめん、今はひとりにして欲しい」

キャラは重い足取りでアズリエルに背を向けた。
アズリエルは手を伸ばそうとしたが、その背中が遠ざかるのを見つめる事しか出来なかった。

────

キャラが向かったのは、我が家ではなくラボだった。

関係者以外立ち入る事の出来ない場所で、キャラは自分に許された個室に閉じこもり、トリエルに持たせて貰ったパイを食べながらデータ入力の続きを無心で進めていた。
キーボードを叩く乾いた音は、規則正しく室内に響いていた。

平坦な作業と諦めの気持ちは、キャラの心を冷えさせる代わりに、頭の中を冷静にさせていくようだった。

ダミアンのやり口は気に入らなかったが、自分の振る舞いにも確かに落ち度はあった。

アズリエルに頭を下げさせ、挙句の果てに八つ当たりしてしまった。

アズリエルは悪くない。あんな状況でも自分を守ろうとしてくれていたのは分かってる。でもその優しさが、今は苦しい。

自分の行いが良い結果を招かないのは、自分が悪いせい。

みんなを守ろうとした暴力のせいで、アズリエルを傷付けてる。

ダミアンの挑発にだってもっと冷静に対応すればよかった。攻撃して、更に事態が悪化してた可能性もあった。

でも、あの時の怒りが間違ってたとは思えない。

ニンゲンは残酷だ。私が戦わないで、一体誰が彼らを守ってやれるのか。

しかしこの気持ちだって、所詮はひとりよがりに過ぎないのかもしれない。

正しくなかったからこんな事になってる。
残酷な事実だけが横たわり、キャラに突きつけられていた。

自分はおかしい。でも、自分の中の正しさも否定されたくない。しかしそのせいでみんな迷惑してる。

現実と気持ちがぐちゃぐちゃになっていく。どうして自分はいつも失敗するのか。自己嫌悪が募っていく。

大人にならなくてはいけない。もう子供ではないのだから。

キャラの葛藤はどこにも辿り着けないまま、数字を打ち込み続ける作業に逃げる事を選んでいた。