ろきのや
2025-04-02 19:37:20
29863文字
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アズキャ生存if 二人目のニンゲン(未完)

未完長編アズキャ生存ifな話 何でも許せる人向け。 様々な捏造
2人目に落ちてきたニンゲン君(オリキャラ)がすっげぇでしゃばる。
チャットAIに欲望ぶつけて推敲手伝ってもらってたら盛り上がってしまったのでここに供養。
https://poipiku.com/9119/11644918.html



「お前は私が大切にしてるものをわざと踏み躙ろうとしてる。私はお前が嫌いだ」

「君がいくらモンスターに肩入れしたって、モンスターになれる訳じゃないのに?君の事を理解してあげられるのは僕だけだ」

「勝手な事を言うな。お前が理解者?ヘドが出る」

「でも、モンスターたちは君の気持ちなんか理解してくれなかっただろ?だから今、君はひとりになりたがってるんじゃないか」

ダミアンの言葉は事実ではあった。それがキャラの心に冷たい波紋を広げていく。

「よく考えてみてよ。僕らは同類で、同じ境遇だ。一緒に生きていくのに相応しいのは誰なのかなんて明白だろ?もっと僕の事も考えて欲しいな。何も間違った事は言ってないだろ?」

「お前の考えを私に押し付けるな」

ダミアンはゴミ山から離れ、キャラに歩み寄る。手にした地上の残骸を投げ捨てて、踏み潰した。

「ごらんよ。ここに積まれたゴミたちを。これは僕らの事じゃない。モンスターたちを不要だって判断して排除したのはニンゲンだ。彼らはニンゲンにとって無価値で不要なゴミだっていうのに、君はそれをありがたがって……

ダミアンがそこで言葉を切ったのは、キャラが彼の顔面を思い切り殴り付けたからだった。
ダミアンの瞳が見開かれ、驚きに揺れるが、キャラはすかさず胸倉を掴んで水辺に押し倒す。馬乗りになって更に殴打し、血が飛び散った。

「黙れ!私の家族を侮辱するな!!」

キャラに殴られ、血を流しながら、ダミアンはヘラヘラと笑っていた。まるでこれが見たかったと言わんばかりに、無抵抗のまま満足げに口元を歪めていた。

それが不気味で不愉快だった。キャラは荒い息と共に手を止めると、懐から何かを取り出してダミアンの口に突っ込んだ。

回復用のおやつだった。ダミアンの口の中に甘い味が広がり、傷が癒えていく。暴行の証拠を隠滅するために。

「次は無い。コレでチャラにしてやる」

低い声で脅して、キャラは立ち上がった。

ダミアンは突っ込まれたものを飲み込み、どこか鼻で笑うように息をついた。

「モンスターたちの事を大事に思う君の気持ちを軽んじてごめんね。これでいい?」

上っ面だけの、誠意のかけらもない言葉。
キャラはダミアンを睨む。子供のわがままに付き合ってやってるような態度は、相変わらず癪に触った。

……お前には私の気持ちなんて、どうでもいいんだろうな」

「まさか。とても興味があるよ。分かってあげられるとも。僕らは同類さ」

キャラは辟易した。キャラは自分の中の攻撃性とダミアンの悪意の共通性を嫌悪していた。

「で、君は?」

濡れた服を払いながら立ち上がり、ダミアンが続ける。

「僕はちゃんと謝ったけど。君に落ち度は無いと思ってるの?君はアズリエルに頭を下げて貰っておしまいにするつもり?」

クソが。

キャラの頭の中でダミアンから向けられた悪意がぐるぐると巡る。

意味のわからない行動。拒絶してるのに寄ってくる無神経さ。わざと神経を逆撫でしてくる悪質さ。必要以上に痛め付けようとしてきた暴力性。
最も嫌な事は、同類だと言われて真実その通りである事。

目を固く閉じ、歯を食いしばり……たっぷりもったいぶった。

……ナイフを向けて、悪かった」

謝罪というより、自戒だった。

アズリエルに頭を下げさせてしまった分。
それ以外は知らない。

「オッケー。じゃあ仲直りだ。握手でもする?」

ダミアンは芝居がかった素振りで手を差し出す。怪我はすっかり治っているようだったが、殴った事が彼に何の影響も与えていないような素振りはキャラを苛立たせた。

「しない。触るな」

キャラは冷たく言い放ち、ダミアンの手を一瞥もせずに背を向けた。

そんなキャラの背中をダミアンはゆっくりと追う。

ゴミ捨て場の水流が轟々と流れ落ちる音が、二人の間に漂う沈黙を埋めていた。

ゴミ捨て場の一角で、ニンゲン同士の歪んだ和解の形は、誰にも知られることなく静かに終わりを迎えた。